第83回ヴェネチア国際映画祭が、現地時間9月2日に開幕する。ベルリン、カンヌと並ぶ「世界三大映画祭」の一つで、世界を代表する監督やスターたちが開催地のリド島に集結し、授賞式は12日に行われる。
今年は、日本から是枝裕和監督と塚本晋也監督の新作2本が、最高賞の「金獅子賞」を狙うコンペティション部門にノミネートされた。ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に日本の作品が出品されるのは、2023年に銀獅子賞(審査員大賞)を獲得した「悪は存在しない」以来、3年ぶりとなる。
是枝裕和監督「ルックバック」、藤本タツキ原作を実写化
是枝裕和監督の「ルックバック」は、藤本タツキ原作の人気漫画を初めて実写化した作品。漫画を愛する二人の少女が出会い、創作を通じて絆を育んでいく青春模様を描く。出口夏希さんと蒔田彩珠さんのダブル主演で、9月11日の公開が決まっている。
是枝監督としては、カンヌのコンペティション部門に入った「箱の中の羊」に次ぐ、今年2本目の新作となる。2024年には押山清高監督によるアニメ版映画が公開され、話題を呼んだ。
塚本晋也監督「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」
塚本晋也監督が監督・脚本を手がけた「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」は、「戦争加害者の傷」というテーマに取り組んだドラマ。ベトナム戦争に従軍したアフリカ系アメリカ人、アレン・ネルソン氏が自らの戦争体験と帰還後の葛藤をつづった実話本を原作としている。
アウト・オブ・コンペティション部門にも日本勢
このほかに、SABU監督による記憶障害の刑事が誘拐事件を解決するコメディー「Arrested Memory(原題)」(台湾・日本共同製作)と、歌舞伎俳優の市川團十郎さんの襲名を追う三池崇史監督のドキュメンタリー「襲名」が、アウト・オブ・コンペティション部門にノミネートされた。
5月に開催されたカンヌ国際映画祭では、コンペティション部門に日本映画が3作選出され、最高賞は逃したが、「急に具合が悪くなる」(濱口竜介監督)の主演、岡本多緒さんがビルジニー・エフィラさんとともに最優秀女優賞をダブル受賞する日本初の快挙があった。



