染谷将太が明かす『チルド』での演技の挑戦
映画『チルド』の初日舞台挨拶が17日、都内で行われ、主演の染谷将太をはじめ、唐田えりか、くるま(令和ロマン)、岩崎裕介監督が登壇した。本作は東京の片隅にあるコンビニ「エニーマート倉富町7丁目店」を舞台に、小さな社会で起きたわずかな歪みが世界の終焉を招く88分間の“コンビニエンス・ホラー”である。
染谷はコンビニ店員・堺役を演じる上で意識したことについて、「『何もない人間でいてほしい』と監督がおっしゃっていたので、『何もない』ということをやる、というのがすごく難しかったですね。同時に楽しかったんですけど」と回顧。さらに「もう、カメラの前に立った時点で、ひとつやっているじゃないですか、撮られてはいるから。それをやらない、という。矛盾を抱えながら楽しんでいました」と語り、無の表現の難しさを明かした。
唐田えりかとの共演に感激
劇中で新人アルバイト・小河役を演じる唐田について、染谷は「この世界の中で唯一無二の役をやられていて。その唯一無二が本当に唯一無二として目の前にいたんですよね」と共演を振り返る。「堺とは真逆な人なんですけど……本当に真逆に、芯から真逆に目の前にいらしてたので、お芝居していて、何もしなくてもただただ堺になれたので、すごく楽しかったです」と述べ、唐田の存在が自身の演技に与えた影響を語った。
くるまとの共演も刺激的に
また、お笑いコンビ・令和ロマンのくるまについて、染谷は「もともと大好きだったので、一緒にお芝居できるのが楽しかったです、刺激的でしたし」と喜びを表現。「絶妙な、何とも言えない人との距離の取り方の芝居でくるんですけど……見ていただいたら分かるんですけど、なんとも言えない、ネチっとした(芝居)、それがもうたまらなかったです」と、くるまの独特な演技スタイルを絶賛した。
染谷が語る作品の魅力
最後にメッセージを求められた染谷は、「ある種、すごく間口が広い映画で、でも一歩踏み入れると無限に考えられる、感じられる作品だと思っています。こんなに自由に見られる作品ってすてきだなと思う」とPR。本作の奥深さと自由な解釈の余地をアピールした。
『チルド』あらすじ
東京の片隅にあるコンビニ「エニーマート倉冨町7丁目店」。副店長の堺(染谷将太)は学生時代に働き始めて以来、気づけば20代のほとんどをこの店で過ごしてきた。レジ打ち、品出し、廃棄処理、スマホゲーム、マッチングアプリ。ただ同じことを繰り返す毎日。コンビニというシステムの中でわずかな乱れも許さず店を支配するオーナー(西村まさ彦)。しかし新人アルバイト・小河(唐田えりか)が現れたことで、店の均衡は静かに崩れ始める。やがてその歪みは、静かに、確実に、コンビニを極限の空間へと変容させていく。



