松たか子、黒沢組レジェンド中岡源権に魚のウロコの取り方教わる
松たか子、黒沢組レジェンド中岡源権に魚のウロコの取り方教わる

山田洋次監督の映画『隠し剣 鬼の爪』(2004年)でヒロイン・きえを演じた松たか子が、撮影現場で映画界のレジェンドから受けた助言を振り返った。同作は幕末の東北地方の小藩を舞台に、武士・片桐宗蔵(永瀬正敏)の家にかつて奉公していた働き者の娘・きえとの秘めた恋を描く。身分の違いや互いへの思いやりから、二人の想いはなかなか成就しない。

山田洋次監督のラブストーリーへの情熱

松は「監督はラブストーリーを描くことを照れくさそうにしながら、情熱的に撮影を進めてくださいました」と当時を振り返る。お家騒動を軸にしながら、きえと宗蔵の愛の行方も大きな要素となった作品で、現代的な恋愛ドラマで培った経験が生きたかについては、「全く影響がないことはないですが、ベテラン勢は皆さん感覚が若いんです。それがどれだけ現場の空気を作るかを痛感しました」と語った。

黒沢組レジェンドの優しい指導

この作品の照明を担当した中岡源権(2009年死去)は、黒沢明監督の『羅生門』で照明助手を務めた映画界の重鎮だ。松は、中岡から魚のウロコの取り方を教わった思い出を懐かしそうに明かした。「すごく優しい。私はおうちのいろんな用事をたすき掛けしてやる役でしたが、魚のウロコを取るのがうまくできなかった。中岡さんが合間にこそっと教えてくれて……」と語る。

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ヘアメイクから学んだ表現の奥深さ

また、ヘアメイクに関しても新たな発見があった。元来のツヤツヤした黒髪を「少し茶色くして」と指示されたという。「日本人だから髪の毛は黒く、ではなく、どう見えるか。その人の身分を表すにふさわしい色味やツヤ感がある」。経験豊富なスタッフの力が結集すれば作品は美しく磨かれることを改めて実感し、「撮影現場が楽しかった」と繰り返した。

それから数年後、松は「やまとなでしこ」のイメージを覆す作品に出演する。それが、湊かなえの小説を映画化した『告白』だ。

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