俳優の綾野剛が9月30日、都内で行われた映画『mentor』ジャパンプレミアにW主演の磯村勇斗、末澤誠也(Aぇ! group)、吉田恵輔監督と登壇した。今作で火災事故により妻子を失い、自らも全身に火傷を負った人物・埜本を演じた綾野は、3時間の特殊メイクを施し、まるで別人に変身した役作りについて語った。
増量期の撮影で思わぬハプニング
綾野は「別の作品で体重をあげているマックスとの時だったので監督に『僕、今、相当でかいので大丈夫ですか』って言いました。『まぁまぁ大丈夫』とのことだったんですけど、現場に行ったら僕と末澤くんのカットバックを撮る時に僕の広背筋で末澤くんが映らなくて…」と思わぬハプニングを明かして笑いを誘った。
「ずっと僕の広背筋しか映らない。ずっと(手を前に)こうしながら末澤くんのシーンをやるみたいのがありました」と苦笑。さらに「特殊メイクのチームのプロ意識が高く、最終的に1時間半でできるようにしました」と語り、自身で白髪交じりの髪型を発案したそうで「白髪が2人との対比。勇斗と末澤くんの物語なのでどのように僕が存在するとこの作品の深度が深まるか。黒々とした髪よりも、乾いた、枯渇された人物造形から入っていった感じです」と説明した。
共演者が語る綾野剛の存在
「最初、お会いした時、“デカっ!”と思ってすごかったんです」と驚いた末澤に、綾野は「この感じで『末澤くんおはよ〜』って」と再現する綾野に、末澤は「めちゃくちゃ怖いですよ」と苦笑。磯村も「体の変化を普段から見てきてはいたのですが、埜本の役を現場で見たときは笑ってしまうくらい違う人。剛さん、まだ出してないものがあるんだ。いくつ武器を隠しているんだ」と感心した。
そんな綾野は数多くの作品で共演してきた磯村に「彼が主演をやるときに自分が参加することが目標だった。念願かなってうれしかった」と歓喜。続けて「そこに末澤くんという新しいパートナーが入ってきてくれて。彼が培ってきた、彼のオリジナルな部分を作品や、役に投影している姿を見て感銘を受けました。彼にしかできないものがこの役に詰まっている。こういったヒューマンスリラー的な謎映画に出たことで、いろんな映画に関わりやすくなるでしょう」と評した。
これを受け、磯村は「僕らとしてはこの作品でもメンターですが役者としてもメンターのような存在」と尊敬を表し、末澤も「現場でもメンターのように引っ張ってくださった。2人のシーンではいろいろアドバイスもくださったり空気づくりもしてくださいました」と感謝を口にしていた。