草間彌生さん死去、97歳 水玉と網目で世界を魅了した前衛芸術家
草間彌生さん死去、97歳 水玉と網目で世界を魅了

前衛芸術家の草間彌生さんが死去した。97歳だった。水玉や網目が無限に続く絵画や立体作品で世界的な評価を受け、世代や国境を超えて支持を集めた。

スタジオでの問いかけ

草間さんのスタジオを訪れると、多くの新作の前で、少女のようにほほえむ本人から、こう尋ねられることがあったという。「この絵、好き?」

草間さんは、他者からどう見られているかを気にしていた。好き嫌いといった素朴なことから、オークションでどれぐらいの値がついたかということまで。それは名誉欲などではなく、周囲から受け入れられなかった少女時代が背景にあったと思われる。

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少女時代と芸術への目覚め

本人によれば、生家は厳しい旧家だった。家を空けがちな父親と、いらだつ母親。幼い頃から視界に水玉が浮かぶ幻覚や、スミレの花が話し出す幻聴に悩まされ、10歳の時には顔が水玉模様の母親とされる姿を描いた。しかし母親は、大好きな絵を描くことや画家になることに反対したという。

常々、「病を克服するために芸術を続けてきた」と語っていたが、その病の向こう側にある愛情への飢えもあっただろう。繰り返し繰り返し、水玉や網目を描き続けたその姿は、まさに「果てしない人間の一生」を描くかのようだった。

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