「死んでもここを退いてはならぬ」第二部⑭長州革命戦争 維新烈風に死す 作家・八木荘司
「死んでもここを退いてはならぬ」第二部⑭長州革命戦争

「ここは軍監山縣君の命(めい)に従おう」時山の横にいた福田侠平が年長者らしい落ち着きをみせていった。

「考えてみれば、絵堂は敵の半分もない兵力でかんたんに取れた。逆に二倍、三倍の兵で囲まれ、攻めこまれたらどうなるか」とうてい絵堂では守りきれない、というのである。

全軍大田へ退く

――明朝、全軍大田へ退(ひ)け、との指令は、このあとすぐ諸隊の総督、参謀のもとへ発せられたが、時山が驚いたのは、諸隊のだれもが文句をいわず山縣の命令に従ったことだった。

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山縣の手腕を認める

軍監山縣狂介の軍事における手腕と力量を、いまや諸隊の全員がみとめているのである。

大田は絵堂から南へ二里ほど行ったところにある。

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