上方落語の定席・天満天神繁昌亭(大阪市北区)が2006年の開場から20年を迎えるのを前に、落語家の桂文枝さん(83)や上方落語協会長の笑福亭仁智さん(74)らが14日、近くの天神橋筋商店街で記念の「お練り」を実施した。噺家約60人が参加し、文枝さんらが人力車に乗って通りをパレードした。
開場20年を祝うお練り
お練りの一行は商店街のアーケードの北端に集まり、文枝さんが「20年前にみなさんのご厚志で繁昌亭が建ちました。今日からまた頑張っていくので、よろしくお願いします」とあいさつ。午前10時に出発して南へ向かい、繁昌亭まで1.6キロを練り歩いた。繁昌亭の前では、文枝さんらが手拍子を打つ「大阪締め」で節目を祝った。
上方落語の聖地として定着
繁昌亭(216席)は、大阪に戦後途絶えていた落語の常設小屋として2006年9月15日にオープン。上方落語協会長だった文枝さんらが大阪天満宮の隣接地を無償で借り、2億円以上の寄付を集めて建設した。
協会が運営を担う繁昌亭では、ほぼ毎日、昼と夜の興行を実施する。入場者数は2007、08年度は16万人を超え、その後も10万人以上で推移。新型コロナウイルス禍で落ち込んだ時期もあったが、2025年度は10万8494人に回復した。今年8月末で累計236万7300人に上り、上方落語の「聖地」として定着した。2025年1月から若手の桂二葉さん(40)が月1回のペースで始めた午後9時45分開演の「深夜寄席」は毎回満席になるほど人気を集めている。
落語家志望者も増加
寄席ができたことで落語家志望者も増え、協会に所属する噺家と囃子方は2006年度末の191人から現在は259人になった。2018年には上方で2か所目の定席、神戸新開地・喜楽館(神戸市兵庫区)もできた。
元天神橋筋商店連合会会長でNPO法人「上方落語支援の会」理事長の盛岡淑郎さん(83)は「繁昌亭ができて、商店街も潤ってきた。若いお客さんも増えるように、今後も協力していきたい」と話した。



