新千歳空港を運営する北海道エアポート(HAP)と電気工事業の三共電気工業(本社・札幌市)は、滑走路など立ち入り制限区域に目に見えない「デジタル安全バリア」を設定し、作業員が誤進入するのを防ぐ新システムを、8月から実証実験として始める。本格導入は2027年度を目指す。
GPSで仮想フェンス、3段階の警告
滑走路や誘導路などに、GPS(全地球測位システム)を使った「仮想のフェンス」を設け、このバリアを作業員が誤って越えると、持っている業務用スマートフォンに警告音などが鳴るシステムだ。空港での導入は国内初という。バリアは危険に応じて3段階ある。最も外側のエリアに入ると「注意エリアに進入しました」と音声と警告音、画面表示で知らせる。最も内側の進入禁止エリアに入ると、最大音量のサイレンと「直ちに離れて」の音声、画面表示で緊急退避を促す。
司令塔で監視、数千万円で開発
システムの司令塔部署では、パソコンで当日の工事に合わせてバリアを毎日任意に設定できる。大画面のモニター地図で作業員全員と車両の位置情報を監視し、異常接近時には警報を発する。システムは三共電機工業の千歳支店が数千万円の費用をかけて開発した。同社は空港灯火の管理などを担当。これまではカラーコーンなどで立ち入り制限・禁止エリアを表示し作業員に注意を促していた。今後は新システムとの両立で安全安心の向上に努める。同社担当者は「作業員の誤進入などヒューマンエラーを減らしたい」としている。



