KDDIは2026年8月7日、2027年3月期(2026年度)第3四半期決算を発表した。同日に開催された決算説明会で、楽天モバイルに提供している「au 4G LTE」エリアでのローミングサービスについて、田中社長が現状を説明する場面があった。
ローミング契約は「予定通り終了」
楽天モバイルとのローミング契約は、9月30日に期限を迎える。田中社長は「現状の契約では、9月末が(契約上の)期限となる」と述べた。楽天モバイルの三木谷社長が「交渉中だ」と発言したことについては、「当社のユーザーが受ける影響を含めて、現状の検討状況を改めて説明する」と応じた。
田中社長は「楽天モバイルとの交渉は引き続き行っており、5月に説明した内容から大きく変わりありません」と説明。「楽天モバイルには『人口カバー率を補填(ほてん)する』という目的のもと、7年間に渡って(4G LTEエリアでの)ローミングを提供してきました。先方のエリアもこの7年間で拡大していることも受けて、当社は一定の役割を果たせたと考えていますので、現状の契約は予定通り9月をもって終える方向で(交渉を)進めています」と述べた。
トラフィック問題の解決と新契約の可能性
また、田中社長は「以前から、(楽天モバイルには)想定外のエリアから、想定以上のトラフィック(通信量)が(KDDIの)ネットワークに来ているということを伝えてきました。今回の契約終了をもって、この問題は解決できると考えています。今まで以上に、au/UQ mobile/povoといった『私たちの』お客さまのために、様々なネットワークリソースを割り当てる方向に舵を切っていくという経営判断だとご理解いただければと思います」と語った。
一方で、「これもこれまで申し上げてきましたが、当社は新たな『競争と協調』の在り方を考えてきました。楽天モバイルも十分な競争力をつけてきて、市街地におけるインフラではフェアに競争していくフェーズに入ったと考えています。一方で、一部のルーラル(地方)エリアについては、エリアと期間を区切ってインフラの維持に協力しようと考えています」と述べ、「期間を限って」と申し上げましたが、周波数を割り当てられたMNOは基地局整備を自ら行うのが大前提ですから、時間を決めて自分で構築していただくように伝えています」と説明した。
田中社長は9月末で楽天モバイル向けのローミングサービスを終了すると明言する一方で、楽天モバイルが整備されていないルーラルエリアに限って、区域と期間を区切ったローミング契約を改めて締結する可能性も示唆した。
今後の注目点
8月10日には、楽天モバイルの親会社である楽天グループが2026年12月期(2026年度)決算の発表を予定している。この発表において、楽天グループ(楽天モバイル)がローミングサービスの終了についてどう言及するのか、注目が集まる。



