秋田県と秋田市は6日、同市と米国のIT企業2社が主導して、実現すれば国内最大規模となる人工知能(AI)向けデータセンター(DC)の建設計画を同市内で進めていることを明らかにした。中東のアラブ首長国連邦(UAE)が投資に意欲を示しているといい、今月中旬には駐日大使らが来県する。県や秋田市からは関連産業やAI人材の集積に期待の声が上がった。
計画の概要と参加企業
県産業労働部によると、計画は、DC運営などを手がける秋田市のIT企業「エスツー」と、UAEに拠点を置く米国のAI関連新興企業「ビットグリット」が中心となって進めている。建設候補地として、県と市が市北部で整備を進めている再生可能エネルギー工業団地が挙がっている。
エスツーによると、計画するDCの総受電容量は500メガ・ワット。建設開始時期は未定だが、稼働は2030年代前半を目指す。UAEや日本政府などから計2兆円の投資や融資を呼び込みたいとしている。今年中にビットグリットとDCの管理をする特別目的会社を設立する方針で、須藤晃平社長は取材に「実現できれば秋田はAIの最先端都市として発展できる」と意気込む。
計画の背景とUAEとの連携
DC建設計画のきっかけは、秋田市とエスツー、ビットグリットの3者の連携だ。25年夏頃から話を始め、10月にDC立地に向けた協定を締結。県もこの動きを後押ししてきた。
UAEからの投資の呼び込みに向けては、県はすでに大使館と打ち合わせを行ったといい、小野貴宏・企業誘致推進監は「秋田への投資の確実性は高いものと認識している」と自信をのぞかせた。19日には、UAEのシハブ・アルファヒーム駐日大使らが来県し、鈴木知事、沼谷純市長との面会や、秋田港周辺の視察を行う予定。県は包括連携協定の締結に向けて協議を進めたいという。
県と市の期待
鈴木知事は報道陣の取材に応じ「実現すれば企業誘致案件としてはかつてない規模になる。県としてやれることは全てやっていく」と力を込めた。
沼谷市長も「固定資産税など享受しうるメリットは大きい。関連産業の集積を期待している」と語った。



