病院でコンビニを利用すると、ローソンを見かけることが多い。実際、病院内におけるローソンの店舗数は352店舗(5月時点)で、シェアは42%(ローソン調べ)と業界トップだ。なぜローソンは病院で選ばれ続けているのか。その背景には、病院ごとに異なるニーズに対応する「病院営業チーム」の存在があった。
ローソンが病院に着目した理由
全国の病院に展開する「ホスピタルローソン」だが、1号店は2000年、慶應義塾大学病院(東京都新宿区)への出店だった。当時、病院へのコンビニ出店は珍しく、コンビニチェーンでは初の取り組みだったという。
ローソンが着目したのは病院の「非日常」的な空間だ。そこに「日常の風景」であるローソンを出すことで、安心して立ち寄れる店舗になるのではないかと考えた。
病院営業チームの役割
ローソンには、病院専門の営業チームが存在する。このチームは、病院ごとに異なるニーズを把握し、品揃えやサービスをカスタマイズしている。例えば、入院患者向けの軽食や、医療従事者向けの栄養補助食品など、病院の特性に合わせた商品を提案する。
また、病院内での移動が困難な患者のために、デリバリーサービスを導入する病院もある。こうしたきめ細かな対応が、病院からの信頼を得ている。
競合との差別化
病院内コンビニ市場では、セブン-イレブンやファミリーマートも参入しているが、ローソンは最も多くの店舗を展開している。その理由の一つが、病院営業チームによる徹底したサポートだ。ローソンは、病院の経営状況や患者のニーズを分析し、最適な店舗運営を提案する。
さらに、ローソンは「健康」をテーマにした商品開発にも力を入れている。例えば、低糖質や低カロリーの弁当、栄養バランスの良い惣菜など、健康志向の商品を充実させている。
今後の展開
ローソンは、病院内コンビニのさらなる拡大を計画している。特に、地方の病院や、高齢化が進む地域での出店を強化する方針だ。また、AIを活用した需要予測や、キャッシュレス決済の導入など、デジタル技術を活用した店舗運営も進めている。
病院内コンビニは、患者や医療従事者にとって欠かせない存在になりつつある。ローソンの取り組みは、今後のコンビニ業界のモデルケースとなるかもしれない。



