「これって私の仕事?」「どうして私だけ?」――職場の人間関係で、明確なハラスメントとは言えなくても、相手の言動に傷ついたり、理不尽さを感じたりした経験はないだろうか。周囲に相談しても「よくあること」と片付けられ、モヤモヤを抱えたままの人も多い。
厚労省が示すハラスメントの種類
厚生労働省は、問題となるハラスメントとして「パワーハラスメント」「セクシュアルハラスメント」「妊娠・出産、育児・介護休業等に関するハラスメント」「カスタマーハラスメント」「求職者等に対するセクシュアルハラスメント」を挙げる。しかし、日常で遭遇する不快な言動や理不尽な扱いのすべてが、こうした既存の枠組みで整理できるとは限らない。
「名もなきハラスメント」の実態を漫画で紹介
本連載では、マイナビニュース読者500人を対象に「名もなきハラスメント」に関するアンケートを実施。寄せられた回答から、まだ広く名前を与えられていない体験談を漫画で紹介する。
例えば、雨の日限定のハラスメントがあるという。密閉職場でのスメハラ(臭いに関するハラスメント)は、我慢するのが普通なのだろうか。「ちょっと臭うから気をつけて」と直接言えないまま、雨の日が続くと周囲のにおいが気になる。窓を開けて換気したくても、エアコン稼働中の職場では難しい。汗や生乾き臭、柔軟剤の香りが重なると、仕事に集中できないほどの負担になる。
自分を守るための第一歩
「これくらいで気にするのは大げさ」と自分の違和感にふたをしていないだろうか。しかし、うまく説明できないモヤモヤも、心が発する大切なサインだ。ハラスメントに当たるかどうかをすぐに決める必要はない。まずは、どの言動が気になったのか、なぜつらかったのか、その出来事で何が変わったのかを整理することが、自分を守る第一歩になる。
相手に悪気がないことと、自分が傷つかないことは必ずしも結び付かない。立場の違いや周囲との関係で、その場で拒否したり気持ちを伝えたりするのが難しい場合もある。一人で抱え込まず、記録を残す、信頼できる人に相談する、相手と距離を取るなど、負担の少ない対応を選んでほしい。
自分にとっての「普通」が相手にとっても同じとは限らない。誰かの違和感を「気にしすぎ」と決めつけず、立ち止まって耳を傾けることが、まだ名前のないハラスメントを減らすきっかけになるだろう。



