連載『自分に優しい時間の使い方』より、臨床心理士の関屋裕希氏が「最短の時間で最高の成果を出す人」ほど心のバランスを崩しやすいと指摘し、休息の科学的価値について解説した。
効率重視の落とし穴
関屋氏によると、時間を効率的に使い、常に最高のパフォーマンスを追求する人々は、慢性的なストレス状態に陥りやすいという。脳は休息なしに継続的に高い集中力を維持できず、結果として精神的バランスを崩すリスクが高まる。
「短時間で成果を上げようとするほど、脳は過剰に活性化され、オーバーヒート状態になります。これが続くと、判断力の低下や感情の不安定化を招きます」と関屋氏は述べている。
休息の科学的価値
休息には、脳の疲労回復だけでなく、記憶の定着や創造性の向上といった効果があることが研究で示されている。関屋氏は、適切な休息を取ることで、結果的に生産性が高まると強調する。
「多くの人は休息を‘時間の無駄’と考えがちですが、科学的には脳をリセットし、次のパフォーマンスを最大化するための重要なプロセスです」と解説する。
実践的な休息法
関屋氏は、短い休憩でも効果的だとし、例えば90分作業したら15分の休憩を取る「ポモドーロテクニック」や、意識的に呼吸に集中する「マインドフルネス」を推奨している。また、睡眠の質を高めることも重要で、就寝前のスマートフォン使用を控えることや、規則正しい生活リズムを提案している。
「休息を‘自分へのご褒美’ではなく、‘仕事の一部’として組み込むことが、長期的な成功につながります」と関屋氏は結論づけている。



