GEEKOMのミニPC「GEEKOM AI PC IT13 MAX」の2026年モデルが編集部に届いたので、レビューする。Intelが内部構成を大幅に刷新したMeteor Lakeシリーズのプロセッサを搭載し、LPDDR5 24GBメモリと500GB SSDを組み合わせる。直販ストアでは129,900円だが、記事制作時点では119,900円で購入できる。
Meteor Lakeで刷新されたCore Ultra 9 185H
本製品の核となるIntel Core Ultra 9 185Hは、開発コード名Meteor Lakeシリーズのプロセッサだ。前世代の第14世代Coreシリーズから内部構造を大幅に刷新し、各パーツを個別に製造してIntelの3D実装技術「Foveros」で統合することで、性能や効率、製造性を向上させている。
具体的には、Compute TileはIntel 4、Graphics TileはTSMC N5(5nm)、SoC TileとI/O TileはTSMC N6(6nm)、Base TileはIntel 16(22FFL)で製造され、1つのプロセッサを構成する。従来のIntelはモノリシック構造だったため、この刷新は大きな変更点だ。
NPU性能は控えめ、ローカルLLMはGPUで動作
NPUを搭載するが、性能はそれほど高くなく、プロセッサ全体の推論性能は40 TOPS(Int8)前後と控えめ。最新のPanther Lakeと比べると数値上は見劣りするが、ローカルLLMを動かすような大負荷では大きな差にはならないだろう。
ベンチマークでは、16コア/22スレッドのマルチスレッド性能が高く、Ryzen 9 7940HSが苦戦していたFF14ベンチマークのGPU性能を大きく上回った。SSDはKingston製のPCIe 4.0対応モデルで、普段使いに支障のない結果だ。
24GBの統合メモリを活かして、プレビュー版の「LM Studio Bionic」でローカルLLMも試した。Qwen3 VL 8Bを導入し、GPUを選択するとVulkan APIのCompute機能が使われる。タイプライターのようなペースで日本語が出力される様子が確認できた。
システム設定に難あり、クリーンインストール推奨
GEEKOM製品の例に漏れず、Windowsの設定が適切でない点が気になる。BIOSでセキュアブートが有効化されておらず、証明書も切れている。さらにHyper-Vが有効で、Windows Securityでは「拡張ハードウェアセキュリティの要件を満たしていません」と表示される。開封後そのまま使うより、クリーンインストールしてMicrosoft推奨の初期状態にする方が良いかもしれない。
外観と付属品、冷却ファンの音がやや気になる
パッケージは黒字に紫のグラデーションで高級感がある。本体は天面に継ぎ目のある樹脂製で、ずっしりとした重量感。初期起動時はネットワークに接続しないよう案内されており、オフラインでセットアップすることでWindows Updateの待ち時間を避けられる。
付属品は120W電源、マウント用プレート、HDMIケーブル。筐体は樹脂製で、Ryzenモデルのアルミ筐体と比べるとややチープ。サイズは若干小さめだが、高負荷時のファン音がやや気になる。不快感はないが、少しの動作でもファンが回る様子だった。
仕様は以下の通り。サイズは136mm × 132mm × 50.1mm、重量は832.1g。CPUはCore Ultra 9 185H(基準TDP 45W、最大65W)、GPUはIntel Arc、NPUはIntel AI Boost(最大11 TOPS)。メモリはオンボードLPDDR5 24GB、SSDはPCIe NVMe Gen 4(最大2TB)とM.2 2242 PCIE SSD(最大1TB)。ポート類はUSB 3.2 Gen 2 Type-A×4、USB4.0 Type-C×2、RJ45 2.5Gbps×2、HDMI 2.0×2など。Wi-Fi 7とBluetooth 5.4に対応し、OSはWindows 11 Pro。



