インドでiPhone16生産開始、Appleが中国依存脱却を加速
インドでiPhone16生産、Apple中国依存脱却加速

Appleは2024年6月、インドで次世代スマートフォン「iPhone16」の量産を開始した。これは同社の中国依存からの脱却戦略の一環であり、インドでの製造能力を大幅に拡大する動きの一歩と位置づけられる。

インド生産の背景とAppleの戦略

Appleはこれまで、iPhoneの大部分を中国で組み立ててきたが、米中貿易摩擦や地政学的リスクの高まりを受け、生産拠点の多様化を進めている。インドは、人口増加と経済成長に伴うスマートフォン市場の拡大、政府の製造業振興策「メイク・イン・インディア」などが追い風となり、Appleの重要な生産拠点として浮上した。

今回のiPhone16生産は、Appleの主要サプライヤーである台湾の鴻海(フォックスコン)が南部タミルナドゥ州の工場で行う。同工場では既にiPhone15の生産も行われており、Appleはインドでの生産能力を段階的に引き上げている。

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インド生産の規模と目標

Appleは2025年までに、全世界のiPhone生産の25%をインドに移管する目標を掲げている。現在、インドでのiPhone生産は全世界の約7%程度とされるが、iPhone16の生産開始により、この比率は急速に高まるとみられる。また、AppleはインドでiPhoneの輸出も拡大しており、2023年度のインドからのiPhone輸出額は約60億ドルに達した。

中国からの脱却とリスク分散

Appleの中国依存率は依然として高いが、インドでの生産拡大はリスク分散の重要な一歩だ。米中対立の激化や中国のロックダウン政策による供給網の混乱を教訓に、Appleはベトナムやインドなど他国への生産シフトを加速している。また、インド政府は電子機器の製造奨励策(PLIスキーム)を提供しており、Appleのサプライヤーも恩恵を受けている。

今回のiPhone16のインド生産開始は、Appleのサプライチェーン戦略における転換点となる可能性がある。インド市場でのiPhone販売も好調で、2023年のインド市場シェアは6%程度だが、高級スマートフォン市場ではトップブランドとなっている。

今後の展望

Appleは今後、インドでの生産品目をiPhoneだけでなく、iPadやMacなどの他の製品にも拡大する計画だ。また、インド国内での販売強化のため、直営店の展開も進めている。2023年にはインド初のApple Storeがムンバイとデリーにオープンした。

一方、中国での生産は当面維持される見通しで、Appleは中国市場の重要性も認識している。しかし、中長期的にはインドの生産比率が徐々に高まり、中国一極集中のリスクが緩和されることが期待される。

Appleのインド生産拡大は、同社のサプライチェーン多様化戦略を象徴する動きであり、今後のグローバルエレクトロニクス産業の地図を変える可能性がある。

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