過去最高益を達成
台湾の半導体受託製造大手、台湾積体電路製造(TSMC)は2024年第1四半期(1-3月)の決算を発表し、純利益が前年同期比8.9%増の約2255億台湾ドル(約1兆円)となり、四半期ベースで過去最高を記録した。売上高は同16.5%増の約5926億台湾ドルだった。
同社は世界最大の半導体受託製造企業であり、アップルやエヌビディアなどの主要顧客を持つ。今回の好調な業績は、世界的な半導体需要の拡大、特に人工知能(AI)関連の半導体需要の急増によるものだ。
AI需要が牽引
TSMCの魏哲家(C.C. Wei)最高経営責任者(CEO)は決算説明会で、「高性能コンピューティングとAI関連の需要が引き続き強い」と述べ、2024年の売上高見通しを前年比20%以上の成長と上方修正した。同社は3ナノメートル(nm)プロセスや2nmプロセスなど最先端技術の開発を進めており、AI向け半導体の需要を取り込んでいる。
また、同社の株価は今年に入ってから約30%上昇し、時価総額は約8000億ドルに達している。
世界の半導体市場の動向
世界半導体貿易統計(WSTS)によると、2024年の世界半導体市場規模は前年比13.1%増の5880億ドルと予測されている。特にメモリー半導体やAI向けロジック半導体の需要が拡大している。
TSMCの好業績は、台湾の半導体産業全体の強さを示している。台湾は世界の半導体受託製造の約60%を占め、特に先端プロセスでは90%以上のシェアを持つ。しかし、地政学的リスクや水・電力不足などの課題も抱えている。
今回の決算発表後、TSMCの株価は上昇し、台湾株式市場の主要指数である加権指数も過去最高値を更新した。



