EVシフトの陰で半導体不足が深刻化、自動車業界に新たな試練
EVシフトで半導体不足深刻、自動車業界に試練

電気自動車(EV)への移行が世界的に加速する中、自動車業界では半導体の供給不足が深刻化している。特に、パワー半導体やマイコンなどの車載用半導体の需給は逼迫し、日系自動車メーカーは生産調整を余儀なくされている。専門家の間では、2025年までの正常化は困難との見方が強まっている。

半導体不足の背景と現状

半導体不足の背景には、EVシフトに伴う需要の急増がある。EVには従来のガソリン車に比べて約2倍の半導体が使用されるとされ、特にパワー半導体の需要が高まっている。しかし、半導体メーカーの生産能力は需要に追いつかず、供給不足が続いている。

日系自動車メーカー各社は、半導体不足の影響を大きく受けている。トヨタ自動車は2023年度、複数回にわたって生産計画を下方修正し、一部工場でライン停止を実施。ホンダや日産自動車も同様に生産調整を強いられ、業績に影響が出ている。ある部品メーカーの幹部は「半導体の調達は依然として厳しく、いつ正常化するか見通せない」と語る。

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影響は自動車業界全体に波及

半導体不足の影響は、完成車メーカーだけでなく、部品メーカーや販売店にも波及している。部品メーカーは半導体を含む電子部品の調達難から、生産計画の立て直しを迫られている。また、新車の納期が長期化し、販売店では受注停止や納車遅延が発生。消費者の間では中古車価格の高騰も見られる。

経済産業省の調査によると、2023年の国内自動車生産台数は半導体不足の影響で前年比約5%減の見通し。これは約50万台の減少に相当し、業界全体の収益を圧迫している。

今後の見通しと課題

半導体不足の解消には、新たな生産能力の増強が必要だが、半導体工場の建設には数年を要する。日本政府は国内半導体産業の強化に向け、補助金を含む支援策を打ち出しているが、即効性は期待できない。

自動車メーカー各社は、半導体の長期調達契約や在庫の積み増しなど、リスクヘッジに動いている。しかし、需要の急増に供給が追いつかない現状では、抜本的な解決には至っていない。業界関係者は「2025年以降も需給は逼迫した状態が続く可能性がある」と指摘する。

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