NTTとソニー、次世代半導体「AITRIOS」で協業、エッジAI市場を開拓
NTTとソニー、次世代半導体で協業、エッジAI市場開拓

NTTとソニーグループは、次世代半導体「AITRIOS」の共同開発で合意したと発表した。この半導体は、エッジコンピューティング向けに設計され、人工知能(AI)処理を高効率で実行できる点が特徴だ。両社は、2025年までに量産を開始し、スマートシティや自動運転、産業用ロボットなど幅広い分野での活用を目指す。

協業の背景と目的

NTTとソニーは、データ処理の高速化と低消費電力化が求められるエッジAI市場の拡大を見据え、協業に踏み切った。NTTが持つ光通信技術と、ソニーのイメージセンサー技術を融合させることで、従来の半導体に比べて処理速度を10倍以上に向上させる見通し。また、消費電力は従来比で約80%削減できるという。

NTTの澤田純社長は、「この協業は、日本の半導体産業の競争力強化に貢献する。AITRIOSは、Society 5.0の実現に不可欠な基盤技術となる」と述べている。

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技術の詳細と市場への影響

AITRIOSは、センサーで取得したデータをクラウドに送らず、端末側でリアルタイムに処理するエッジAI向けに最適化されている。これにより、通信遅延を低減し、プライバシー保護にも寄与する。ソニーの吉田憲一郎社長は、「我々のイメージセンサー技術とNTTの光電融合技術の組み合わせで、世界最高水準のエッジAI半導体を実現できる」と自信を示した。

市場調査会社の予測によると、エッジAI半導体市場は2023年の約50億ドルから、2030年には約200億ドルに成長する見込み。この協業は、日本発の半導体技術でグローバル市場を狙う重要な一歩となる。

今後の展開と課題

両社は、AITRIOSのサンプル出荷を2024年から開始し、2025年の量産化を目指す。製造は、ソニーの子会社であるソニーセミコンダクタソリューションズが担当する。また、NTTは通信インフラとの連携を強化し、エッジAI向けのプラットフォーム構築も進める。

一方で、半導体業界は国際的な競争が激化しており、台湾のTSMCや韓国のサムスン電子に対抗できるかが課題となる。NTTとソニーは、差別化技術と日本政府の半導体戦略を追い風に、巻き返しを図る。

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