日本政府の半導体戦略
日本政府は半導体産業の復活に向けて、ラピダスとTSMCの誘致に成功した。経済産業省は2023年度補正予算で約1.3兆円を半導体関連に計上し、国内生産基盤の強化を図っている。
ラピダスの挑戦
ラピダスは、2027年までに2ナノメートルプロセス技術の量産を目指す。北海道千歳市に工場を建設中で、総投資額は約5兆円に上る。同社はトヨタ自動車やソニーグループなど8社が出資する。
TSMCの熊本進出
TSMCは熊本県菊陽町に第1工場を建設中で、2024年12月に量産開始予定。ソニーグループやデンソーも出資し、投資額は約1兆円。第2工場の建設も検討されており、日本政府は最大7,320億円の補助を決定した。
両社の戦略比較
ラピダスは最先端ロジック半導体の国産化を目指すのに対し、TSMCは既存の顧客向けに車載や画像センサー用半導体を生産する。経済産業省の担当者は「両社の役割は補完的で、日本の半導体エコシステム強化に貢献する」と述べている。
日本経済への影響
半導体工場の立地は地域経済に大きな波及効果をもたらす。熊本県ではTSMC進出により、関連企業の進出や雇用創出が進んでいる。北海道でもラピダス工場建設に伴い、建設業やサービス業の需要が拡大している。
課題と展望
一方で、人材不足や電力供給の問題が指摘されている。半導体業界は高度な技術者を必要とし、国内の人材育成が急務だ。また、工場の稼働には大量の電力が必要で、再生可能エネルギーの確保も課題となる。
日本政府は今後も半導体産業への投資を継続し、2030年までに国内半導体売上高を15兆円に倍増させる目標を掲げている。



