政府は半導体産業の競争力強化に向け、官民連携を強化する新法の制定を検討している。複数の政府関係者が20日、明らかにした。2026年度までに国内生産基盤の確立を目指し、補助金や税制優遇を拡充する方針だ。
新法の概要と目的
新法は「半導体産業基盤強化法」(仮称)として、官民連携の枠組みを法的に位置づける。具体的には、政府が半導体の設計・製造・材料・製造装置など幅広い分野で、民間企業と共同で技術開発や設備投資を行うための支援制度を設ける。経済産業省は2027年の通常国会への法案提出を目指す。
半導体は経済安全保障上、重要な基幹技術と位置づけられている。世界的な半導体不足を受け、各国が国内生産の強化に乗り出す中、日本も官民一体で競争力を高める必要があると判断した。
補助金と税制優遇
新法では、半導体関連企業への補助金や税制優遇措置を拡充する。具体的には、研究開発費の税額控除や、工場建設にかかる固定資産税の減免などが検討されている。また、政府は半導体製造装置や材料の国内調達を促進するため、サプライチェーン全体の強化を支援する方針だ。
政府はすでに、台湾のTSMCや米国のマイクロン・テクノロジーなど海外企業の国内誘致を進めており、新法はこうした取り組みをさらに後押しするものとなる。
今後の課題
一方で、新法の実効性には課題も指摘されている。半導体産業は巨額の投資が必要であり、政府の財政負担が増大する可能性がある。また、人材不足への対応も急務だ。政府は産学連携による人材育成プログラムの拡充も検討している。
経済産業省の担当者は「半導体はデジタル社会の基盤であり、官民連携で持続可能なエコシステムを構築したい」と述べている。



