EVシフト加速で半導体需要急拡大、日本企業の競争力は?
EVシフトで半導体需要拡大、日本企業の競争力

電気自動車(EV)の世界的な普及が加速する中、車載半導体の需要が急拡大している。1台のEVには従来のガソリン車の約2倍の半導体が搭載されるとされ、需要は今後も増加が見込まれる。日本企業はこの分野で競争力を強化できるかが問われている。

車載半導体の需要急増

国際エネルギー機関(IEA)の報告によると、2030年までに世界のEV販売台数は2022年の約10倍の7000万台に達する見通しだ。これに伴い、車載半導体市場も2025年には約500億ドル規模に成長すると予測されている。特にパワー半導体やセンサー、マイコンなどの需要が高まっている。

一方、半導体の供給は依然として逼迫しており、自動車メーカーは生産計画に影響を受けている。トヨタ自動車は2023年、半導体不足により一部工場の生産を一時停止した。

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日本企業の強みと課題

日本はルネサスエレクトロニクスやローム、三菱電機など、車載半導体で強い企業を擁する。特にパワー半導体では、SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)といった次世代素材の開発で先行する企業もある。

しかし、課題も多い。台湾のTSMCや韓国のサムスン電子に比べ、先端ロジック半導体の製造能力で劣る。また、人材不足も深刻だ。経済産業省の試算では、2030年に日本国内で約3万人の半導体技術者が不足するという。

政府の支援策と産学連携

政府は半導体産業の振興に乗り出している。2023年度補正予算では、半導体関連に約1.3兆円を計上。TSMCの熊本工場建設への補助金や、ラピダス(次世代半導体の国産化を目指す新会社)への支援が含まれる。

また、大学との連携も進む。東京大学とルネサスは2024年、車載半導体の共同研究センターを設立した。同センターでは、AI搭載の自動運転向け半導体の開発を目指す。

今後の展望

車載半導体市場は今後も成長が続く。日本企業が競争力を維持するには、先端技術の開発と人材育成が不可欠だ。さらに、自動車メーカーや半導体メーカー、政府が一体となった戦略が求められる。

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