政府は自動運転タクシーの実用化に向け、2026年までに東京都内の一部地域で運行を許可する方針を固めた。関係者によると、遠隔監視による無人運転を認める規制緩和が柱で、2024年度中に制度設計を完了する見通しだ。
規制緩和の背景とスケジュール
現行の道路運送車両法では、自動運転レベル4(特定条件下での完全自動運転)の運行は認められているが、遠隔監視による無人運転は許可されていない。政府は2024年度中に法改正を行い、2025年度から実証実験を開始し、2026年の実用化を目指す。
経済産業省と国土交通省が連携し、2023年度中に自動運転タクシーの事業化に向けたガイドラインを策定する。ガイドラインでは、運行区域や遠隔監視の体制、緊急時の対応などが定められる予定だ。
事業者と地域の選定
実用化の対象地域は、東京の臨海部や都心部が有力視されている。すでに複数のタクシー事業者や自動運転技術企業が参入に意欲を示しており、日本交通や東京BRTなどが名乗りを上げている。
自動運転タクシーの導入により、タクシー運転手不足の解消や高齢者の移動手段の確保が期待される。一方で、安全面の確保や既存タクシー事業者との競合など、課題も多い。
海外の動向と日本の戦略
自動運転タクシーは、中国や米国で先行して実用化が進んでいる。中国では百度(バイドゥ)が2022年から北京で無人タクシーを運行しており、米国ではウェイモ(Waymo)がアリゾナ州でサービスを展開している。
日本政府は、2025年の大阪・関西万博を自動運転技術のショーケースと位置づけ、2026年の東京での実用化はその後の展開を見据えたものだ。政府関係者は「自動運転タクシーの普及は、日本のモビリティ革命の起爆剤になる」と述べている。



