3278円で羽根16枚、埼玉の時計メーカーがハンディファンを開発した奇策
3278円で羽根16枚、埼玉の時計メーカーが開発したハンディファンの奇策

厳しい暑さをしのぐ冷却グッズとして定着したハンディファン。その先駆けとなったのは、埼玉県さいたま市に本社を置く時計メーカー「リズム」だ。同社は2016年、雑貨店や家電メーカーに先駆けて携帯型ファンを発売した。開発のきっかけは2012年に舞い込んだOEM依頼だったという。

韓国アイドルをきっかけに市場が急拡大

日本でハンディファンが一気に広まった背景には、韓国アイドルの存在がある。韓国アイドル自身やファンが手にしていたことで認知が広がり、フランフランなどの雑貨店の製品が女子高生を中心に売れ、市場は拡大した。ただし、最初にハンディファンを作り上げたのはリズムだ。

「USB商品」の企画依頼が舞い込んだ

リズムは1950年設立の老舗クロックメーカーで、現在は空調機器やモビリティ向け部品、電動自転車のバッテリーなどに使われる接続端子などの精密部品を手掛ける。ハンディファンの開発を担ったのは、商品開発部の藤井秀紀氏と営業本部販売企画部の横田健英氏だ。2人は元々OEM向け製品を企画・設計する部署に所属し、年間80件以上の案件を担当していた。

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2012年、取引先の大手生活雑貨ブランドから「USBを使ったアイデアで提案してほしい」という依頼が舞い込んだ。期限は1週間。2人は約30種類のアイデアを形にし、その中にUSB卓上ファンがあった。

船のスクリューの2重反転ファンに着目

開発では船のスクリューの2重反転ファンに着目。ペン立てを改造して試作機を完成させた。当初の「モバイルうちわ」は苦戦が続いたが、第4世代では計16枚の羽根で風量108%を実現した。価格は3278円。バッテリーの安全性にも配慮し、利益率より「涼しさ」を優先したという。

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