兵庫県香美町の第3セクター「むらおか振興公社」は、但馬牛や松葉ガニなど町の特産品を楽しんだ後に飲むのに最適なコーヒー「香美ブレンド」を開発した。構想から約半年、同公社と共に開発したコーヒー焙煎士の黒川俊浩さん(65)は「町の魅力を伝えられる味と香り、そして旅から帰った後に『あのコーヒーおいしかったね』と言ってもらえるものを目指した」と話している。
開発の経緯とこだわり
「町の雰囲気が伝わるようなコーヒーを作りたい」と考えた西村学社長が、大阪府藤井寺市でコーヒー豆を焙煎する傍ら、神鍋高原(豊岡市)で犬と一緒に泊まれる宿を営む黒川さんに相談。試飲を繰り返し、ホット用とアイス用を完成させた。
黒川さんによると、ホット用は中南米産の豆を3種類使った中煎り。豆をすべて手で選別しており、味わいは「肉の脂やカニの濃厚なうまみを流して、きれいにリセットされる」ようになっているという。アイスコーヒーは、南米のグアテマラ産とコロンビア産にインドネシア産マンデリンを合わせた。深く煎って豆を細かく砕き、水出しすることで苦さを極力抑え、コクが出るように仕立てた。
販売開始と価格
今月から、同町村岡区で公社が運営する道の駅「村岡ファームガーデン」と但馬高原植物園の2施設で販売を開始。道の駅で店内飲食する場合、ホットは500円、アイスは550円(いずれも税込み)となっている。
「コーヒーは鮮度と香り、そして余韻」と黒川さん。そのためにも、焙煎だけでなく、出来上がるまで責任を持って提供するのが大事だとして、2施設のスタッフにハンドドリップによるコーヒーの入れ方の講習を行った。コーヒーは水の違いが味に出るといい、「香美町は水がおいしいところ。同じ豆を使っても、やわらかくてスッキリとした味になる」とアピールする。
スイーツとのコラボレーション
また、養父市の老舗「谷常製菓」と協力し、地元産の「美方大納言小豆」を用いたどら焼きとプリンを新たに製品化。道の駅では今月17日までの期間限定で、香美ブレンドとのセットを特別価格で提供している。
今後の展開
今後は、コーヒー豆や土産用のドリップバッグの発売も計画しており、西村社長は「新しい香美町の魅力として皆さんになじんでもらえればうれしい」と話している。



