Intel、携帯ゲーミングPC向け「Arc G3」とエッジAI向け「Wildcat Lake」の詳細を公開
Intel、携帯ゲーミングPC向けArc G3とWildcat Lakeの詳細公開

Intelは6月18日に開催した技術説明会「Intel Tech-Talk」で、携帯型ゲーミングPC向けプロセッサ「Intel Arc Gシリーズ」の詳細を明らかにした。同シリーズはIntel初のハンドヘルドゲーミングPC専用設計のチップで、最新のIntel 18Aプロセスを採用。併せて、エッジAI向けプロセッサ「Wildcat Lake」(Intel Core シリーズ3 モバイル・プロセッサー)の情報も提供された。

Arc Gシリーズ:携帯ゲーミングPCに特化した初の専用設計

Arc Gシリーズは、Intel 18Aプロセスで製造される。基本アーキテクチャはPanther Lakeベースだが、GPU規模を据え置きつつ、省電力に最適化された演算器構成を採用。ハードウェア制御やソフトウェア面でもハンドヘルドPC用途に特化した最適化が施されている。従来はモバイルノート向けの省電力チップを流用していたが、本シリーズはゲーム性能と省電力の両立を主眼に専用設計された初のプロセッサとなる。

Arc G3とArc G3 EXTREMEのスペック

搭載デバイスのリリースは今月から開始。ラインナップは「Arc G3」と「Arc G3 EXTREME」の2モデル。主要スペックは以下の通り。

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  • 製造技術: 両モデルともIntel 18A
  • コア数: 14(Pコア×2、Eコア×8、LP Eコア×4)
  • ターボ周波数: Arc G3は最大4.6GHz、EXTREMEは最大4.7GHz
  • スマートキャッシュ: 12MB
  • PBP: 25W、MTP: 80W、Minimum Assured Power: 15W、Configurable TDP Range: 8~30W
  • 対応メモリ: LPDDR5X 8533 MT/s、最大96GB
  • GPU: Arc G3はIntel Arc B370(Xeコア10基、最大2.2GHz、90 TOPS)、EXTREMEはArc B390(Xeコア12基、最大2.3GHz、113 TOPS)
  • NPU: 両モデルとも46 TOPS(Int8)

携帯ゲーミングPC向けの専用最適化

Arc Gシリーズでは、携帯型ゲーミングPCに不要なリソースを整理し、ゲーム時にGPUへ電力を優先的に配分する「Intelligent Bias Control(IBC)」技術を採用。Eコアを優先的に使用するスケジューリング、CPU/GPU間の電力配分の安定化、Pコアへの電力供給を完全にオフにする「Pコアパーキング」機能を備える。また、電力供給スイッチングのタイミング調整により、フレームレートの低下や変動を抑制する。

省電力機能「Endurance Gaming」

新機能「Endurance Gaming」では、30/40/60fpsなどの目標フレームレートを設定し、その範囲で電力を抑制。バッテリー駆動時間を延ばす。Intelによれば、Forza 6やGTA Vで約6時間のプレイが可能という。

GPUはPanther Lakeと同様にXe3アーキテクチャベースで、XeSS 3の最新技術(XeSSマルチフレーム・ジェネレーションなど)に対応。AI生成フレームを挿入し、フレームレートを向上させる。

実機性能レビュー

実際の性能については、Arc G3 EXTREME搭載のMSI「Claw 8 EX AI+」を用いたレビュー記事が別途公開されている(https://news.mynavi.jp/article/20260623-4619862/)。

Wildcat Lake:エッジAI向けIntel 18Aプロセッサ

Wildcat Lake(開発コードネーム)は、今年4月に「Intel Core シリーズ3 モバイル・プロセッサー」として発表され、今四半期中に出荷開始。Intel 18Aプロセスで製造され、アーキテクチャはPanther Lakeベースだが、GPUがCPUタイルに統合され、I/Oタイルが別チップとなっている点が異なる。低消費電力で高いAI性能を提供し、エッジデバイスやフィジカルAI向けに位置付けられている。

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フィジカルAI向けエコシステム

Intelは、Wildcat Lake向けに「OpenVINO Physical AI Framework」と「Physical AI Studio」を発表。Physical AI Studioは、データ収集からモデルのファインチューニング、最適化、量子化までを一貫して行える。事前検証済みのVLAモデルを実環境へエクスポート可能。OpenVINO Physical AIはオープンソースのロボティクスライブラリで、LeRobotなどと統合。ロボティクス開発キットも提供されている。

OpenVINO Physical AIのプレビュー版はGitHubで公開済みで、2026年後半に一般提供開始予定。Physical AI Studioは無料で提供中。