Insta360は2026年8月、新型360度カメラ「Insta360 X6」を発表した。価格は11万8000円から。SNSでは先行して情報が出回っており、筆者のタイムラインでもかなり「ざわ……ざわ……」としていた。
新型のInsta360 X6(左)とInsta360 X5(右)。360度カメラの撮影映像から3Dシーンを構築できる空間キャプチャー機能が事前に知られていたからだ。今回、Insta360 X6の正式発表前に実機を試す機会を得たが、β版のスマートフォンアプリに該当機能は見当たらなかった。Windows/macOS用ソフトウェア「Insta360 Studio」で対応する可能性もあるが、この機能がInsta360 X6限定となれば、VRやAR、3Dプリンタなどを好むユーザーにとっても見逃せない機材となるはずだ。
センサー大型化と処理エンジンの進化
現時点で試せる機能や性能はどの程度の進化を遂げているのだろうか。前モデルのInsta360 X5との違いを中心に検証してみた。記事執筆時点で公表されているスペックを比較してみよう。要点をまとめると、センサーサイズが1/1.28型から1/1.1型へと大型化し、より明るい8K/50fps撮影に対応した。
メインプロセッサのプロセスルールが5nmから4nmへ微細化された影響か、起動の高速化に加え、撮影終了後のデータ書き込み時間も短縮された。こうした待ち時間の減少は、使い勝手の良さを実感させてくれる大きなポイントだ。
デザイン変更と操作性の向上
Insta360 Xシリーズはこれまで、縦長ボディーを採用した360度カメラとして進化を重ねてきた。モデルチェンジの度にセンサーやディスプレイが大型化し、画質だけでなく操作性も向上している。しかしInsta360 X6では、高さを抑えたコンパクトなハウジングに変更された。それに伴いディスプレイの縦横比も刷新され、2.32型のフルサイズOLEDディスプレイは正方形式に近いアスペクト比となっている。
また、圧力センサーを内蔵したことで、従来は物理ボタンだった録画ボタンやモード切り替えボタンが画面内に統合された。これも本体の全長を短縮できた大きな要因といえる。側面には電源ボタンと録画ボタンが並んでいる。Insta360 X5ではクイックボタンだった位置だが、これは360度カメラを横位置で手に持って撮影するユーザーへ向けたメッセージとも取れる。「横側のセンサーとレンズを使って、超広角コンデジのようにも積極的に活用してほしい」というアピールでしょう。
バッテリーとストレージの進化
本体下部のカバーを開けるとUSB Type-C端子が配置されている。充電および撮影データの有線転送用として使用する。反対側にはバッテリースロットを備えている。実は、ここも見逃せない大きな変更点だ。Insta360 X5ではカバーの一部とバッテリーが一体化していたが、Insta360 X6では一般的なアクションカム同様、開閉カバーの内側にバッテリーを収める構造になった。バッテリー容量も2400mAhから2600mAhへと増加しており、製造コストの抑制にも貢献しているそうだ。センサーサイズの大型化による筐体の拡大が、こうした内部構造の見直しを可能にしたと見られる。
microSDメモリーカードスロットもバッテリースロット内に配置されている。なお、Insta360 X6は47GBの内蔵ストレージを備えているため、microSDメモリーカードを挿し忘れた場合でも撮影が可能だ。正面以外に配置されたマイクメッシュの大型化も見逃せないポイントだ。両モデルともに主要部品を一体化したMEMSマイクを採用していると考えられるが、メッシュ自体の見直しにより、ソフトウェア補正に頼らず風切り音などのノイズを抑えられる高感度設計に進化しているようだ。



