ファーウェイ、東莞のヘルスラボ公開 スキーシミュレーター新設
ファーウェイ、東莞のヘルスラボ公開 スキーシミュレーター新設

ファーウェイは、中国・東莞市にあるスポーツ・ヘルスケア分野の研究開発拠点「HUAWEI Health Lab」(以下、ヘルスラボ)を日本の報道関係者に公開した。同ラボはスマートウォッチなどのウェアラブル製品に搭載する運動・健康関連機能を研究する施設で、中国深センの隣、東莞市・松山湖のほとりに位置する同社最大のヘルスラボである。

4,680平方メートルの大規模なスポーツ研究拠点

ヘルスラボは東莞のほか、中国・西安とフィンランド・ヘルシンキにもあり、東莞が4,680平方メートル、西安が1,100平方メートル、ヘルシンキが1,000平方メートル。最も広い東莞のヘルスラボが製品開発時の技術研究・新機能の検証を担い、西安は機能の幅広いテストと検証、ヘルシンキは先端技術の探索に加え、ウィンタースポーツや障害者スポーツの研究にも取り組んでいる。

東莞のヘルスラボは健康管理ウェアラブル製品開発に関する技術研究が中心だが、中国政府の体育総局体育科学研究所と合同で設立された経緯から、同総局との共同プロジェクトも行われている。研究開発では「5・3・1」と呼ぶ枠組みを採用。5年間の先端技術探索、3年間の調査・研究、1年間の製品実装という3段階で構成され、探索は主にヘルシンキ、調査・研究は東莞、製品実装の段階では西安が受け入れ検査とテストを受け持つ。

スキーシミュレーターを新設、新機能の初期検証に

今回新たにスキーシミュレーターが新設された。傾斜をつけた4m×4m範囲のベルトの上で滑走を再現し、ターン時のGフォースなどを計測できる。速度は時速1km刻みで最大時速30kmまで、傾斜は1度刻みで最大18度まで調整でき、スキーとスノーボードの両方に対応する。中国で人気が高まっているスキー滑走のデータ計測精度を高める目的で設置されたという。

館内設備は「あくまで初期段階の研究における検証用であり、データ収集自体を目的としたものではない」とされ、本格的な機能検証のための大規模データは、例えばスキーであれば深センの屋内スキー場など実環境で収集される。

ゴルフの研究・テストゾーンではセンサー数を増やし、従来より詳細な運動データを取得できるようになった。高速カメラやプロジェクター、スイングカメラなどを備え、スイングの速度やテンポ、動作の軌跡、ウェアラブル機器のセンサーデータなどを分析。スイング解析アルゴリズムの検証や精度向上に役立てる。

計測データをアルゴリズムに還元、アスリート支援で精度向上へ

専用の計測装置で得た実測値は、ウェアラブル製品を着けて得た計測値と照合し、アルゴリズムの検証と改良に使われる。ヘルスラボの担当者は、ランニングなどの基本的な有酸素運動では、同社ウェアラブル製品を着けて計測した心拍数の精度が約98%に達していると説明した。

ラボでは中国のスポーツ競技選手を支援する研究も手がけており、選手のパフォーマンス向上に加え、支援を通じて得たデータをスマートウォッチなどの機能の精度向上や新機能の追加につなげる取り組みも実施している。