2026年7月15日から17日まで東京ビッグサイトで開催されている「TECHNO-FRONTIER 2026」において、Vicorは日本の車載部品メーカーと共同開発した800Vアーキテクチャ対応の電力供給ソリューションを展示している。同社ブースでは、自社開発の800V-48V/12V車載DC-DCユニット試作機「Paladin」に加え、400V-800V 150kW昇圧コンバータと400V-12V 4kW DC-DCコンバータのプロトタイプが公開された。
800Vアーキテクチャ対応の3つのソリューション
Vicorが展示する800V電力供給ソリューションは主に3点。1つ目は、自社開発の「Paladin」プラットフォームで、800V入力を48Vまたは12V(混合も可能)に変換。定格出力は48V出力時2.4kW、12V出力時1.4kWで、100%負荷時効率94%を実現。サイズは275mm×155mm×27.3mmとコンパクトで、モジュラー方式により設計ニーズに柔軟に対応できる。
2つ目は、400V-800V 150kW昇圧コンバータのプロトタイプ。これは400V入力の急速充電器を800Vバッテリ搭載EVで使用する際、充電コネクタ後段で400Vを800Vに昇圧する2倍昇圧DC-DCコンバータ。変換効率は98%で、EMIフィルタや通信・制御回路を内蔵している。
3つ目は、400V-12V 4kW DC-DCコンバータのプロトタイプ。400Vバッテリから直接12Vバスを形成。入力電圧280~410V、出力電圧8.0~16V、最大出力4kW(320A)。変換効率は4kW時92%、2kW時93%としている。
日本市場での800V対応を強化
Vicorはこれらの3つの800Vソリューションにより、800V、400V、48V、12Vの電圧ニーズに柔軟に対応できる体制を日本で整えたと説明。積極的に日本での800V対応を推進する方針を示した。なお、2種類のプロトタイプは撮影不可のため、形状や詳細はブースで確認する必要がある。詳細は7月17日の出展社セミナーで解説予定だが、完全事前登録制で定員あり。
48V対応とVITA 62準拠コンバータも展示
同社は48V電力供給ネットワーク最適化のためのDC-DCコンバータや電源モジュール製品群、防衛・航空宇宙向けVITA 62準拠コンバータも展示。VITA 62準拠コンバータは3U OpenVPXシステム用MIL-COTS電源で、入力28Vまたは270V、出力3.3V~12V、最大600Wに対応。顧客仕様に応じたカスタマイズも可能。
適用アプリケーションはHPC/データセンター、産業機器、ロボティクス、航空宇宙・防衛など多岐にわたる。Vicorは高電力密度と革新的アーキテクチャに基づくDC-DCコンバータとレギュレータにより、高効率・小型・軽量・モジュール構成のフレキシビリティとスケーラビリティを提供するとしている。



