EVシフト加速もガソリン車は2035年まで生産継続へ トヨタの戦略
EVシフト加速もガソリン車は2035年まで生産継続 トヨタ戦略

トヨタ自動車は、世界的な電気自動車(EV)シフトが加速する中でも、少なくとも2035年まではガソリン車の生産を継続する方針を固めた。同社は、EVだけでなく、ハイブリッド車(HV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、水素エンジン車など、多様なパワートレインを併売する戦略を維持する。

多様な需要に対応するトヨタの戦略

トヨタは、地域や顧客のニーズに応じて、最適なパワートレインを提供する「マルチパスウェイ」戦略を掲げている。同社の豊田章男社長は、「お客様の選択肢を奪うことはできない」と述べ、EV一辺倒ではなく、内燃機関も含めた多様な選択肢を提供する重要性を強調している。

この戦略の背景には、世界的なEV需要の減速や、充電インフラの整備不足、バッテリーの原材料価格高騰などがある。特に、欧米ではEV販売の伸びが鈍化しており、各社がEVシフトのペースを見直している。

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ガソリン車の生産継続の背景

トヨタは、2035年までガソリン車の生産を続けることで、特に新興国市場や地方部での需要を取り込む狙いがある。これらの市場では、EVの購入コストや充電インフラの整備が進んでおらず、ガソリン車の需要が根強い。

また、トヨタはHVやPHVも併売することで、CO2削減に貢献しながら、顧客の利便性を確保する考えだ。トヨタのHV車は、世界累計販売台数が2000万台を超えており、同社の収益の柱となっている。

水素エンジン車の可能性

さらに、トヨタは水素エンジン車の開発も進めている。水素エンジンは、内燃機関を活用しながら、カーボンニュートラルを実現できる可能性がある。トヨタは、水素エンジン車を市販化する計画であり、2025年以降に投入する見通しだ。

ただし、水素エンジン車は、水素の製造コストや供給インフラの整備が課題となっている。トヨタは、水素社会の実現に向けて、他の企業や政府と連携しながら、課題解決に取り組んでいる。

EVシフトの現実的な対応

トヨタの戦略は、一部の投資家や環境団体から批判を受けることもある。しかし、同社は「現実的な対応」として、EVだけでなく、多様な技術を組み合わせることで、持続可能なモビリティ社会を目指している。

トヨタは、2030年までにEVの世界販売を350万台とする目標を掲げているが、これは全販売台数の約3割に相当する。残りの7割は、HVやPHV、ガソリン車、水素エンジン車などで構成される見通しだ。

同社の戦略は、自動車業界の将来像に一石を投じるものとなっている。EVシフトが加速する中で、内燃機関の可能性を追求するトヨタの姿勢は、業界の議論を呼んでいる。

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