トヨタ・ホンダ・日産、EVシフトで中国市場に苦戦、部品調達も課題
トヨタ・ホンダ・日産、中国EV市場で苦戦

日本の自動車大手3社、トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車が、世界最大の自動車市場である中国で、電気自動車(EV)シフトに苦戦している。2025年の販売台数は前年比で軒並み減少し、特に日産の落ち込みが顕著だ。中国市場では、BYD(比亜迪)や上海汽車などの地元メーカーがEV販売を急拡大しており、日本勢は競争力を失いつつある。

販売台数の減少とシェア低下

2025年の中国市場における日本車3社の販売台数は、トヨタが前年比3%減の約180万台、ホンダが10%減の約120万台、日産が15%減の約80万台と推定される。特に日産は、EVモデル「リーフ」の販売が低迷し、新モデル投入の遅れが響いている。一方、BYDは2025年に約400万台を販売し、シェアを拡大。日本勢の合計シェアは15%を下回り、過去最低水準に近づいている。

日本自動車工業会の関係者は「中国市場ではEVとプラグインハイブリッド車(PHEV)の需要が急増しており、日本メーカーは対応が遅れている」と指摘する。中国汽車工業協会のデータによると、2025年のEV・PHEV販売は前年比30%増の約1200万台に達し、新車販売全体の40%を超える見通し。日本勢のEV販売比率は5%未満にとどまる。

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部品調達の現地化が課題

EVシフトに加え、部品調達の現地化も日本メーカーの課題だ。中国では、バッテリーやモーターなどのEV向け部品の国産化が進んでおり、地元メーカーは低コストで調達できる。一方、日本メーカーは日本からの輸入に依存する部分が多く、コスト競争力で劣る。トヨタは2024年に中国でEV用バッテリー工場を稼働させたが、生産能力はまだ小規模。ホンダも2025年に新工場を計画するが、稼働は2026年以降になる見込み。

部品調達の現地化が遅れる理由について、業界アナリストは「日本メーカーは品質管理に厳しく、現地サプライヤーの育成に時間がかかる」と分析。また、地政学的リスクを考慮し、中国依存を避ける戦略も影響しているとみられる。

今後の戦略と展望

日本メーカーは、中国市場での巻き返しに向けて戦略を転換しつつある。トヨタは2026年までに中国市場向けEVを10車種投入する計画を発表。ホンダは2024年に中国でEV専用ブランド「e:N」を立ち上げ、2027年までに10車種を投入する方針だ。日産は2025年に中国でEV生産を開始し、2026年までに4車種を投入すると表明している。

しかし、地元メーカーの先行を考えると、巻き返しは容易ではない。中国市場に詳しいコンサルタントは「日本メーカーが生き残るには、中国企業との提携や、現地ニーズに合わせたモデル開発が不可欠」と指摘。特に、価格競争力の強化と、急速充電インフラへの対応が鍵になるとみられる。

また、日本政府も支援策を検討中。経済産業省は2025年度補正予算で、日本メーカーの中国でのEV生産を支援するための補助金を計上する方針だ。ただし、中国市場の競争激化は今後も続くと予想され、日本メーカーの苦戦は当面続きそうだ。

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