トヨタ自動車は2024年4月、電気自動車(EV)「bZ4X」の改良新型を発表した。注目された航続距離は従来型からほぼ変わらず、WLTCモードで567kmにとどまった。一方、急速充電時間は従来の30分(10~80%)から約23分に短縮され、実用性が向上した。
航続距離は据え置き、バッテリー容量は拡大
改良新型bZ4Xのバッテリー総容量は従来の71.4kWhから73.6kWhにわずかに増加した。しかし、車両重量の増加などにより航続距離は従来型の559kmから567kmへの微増にとどまった。これは、競合する日産アリア(航続距離最大610km)やヒョンデ・アイオニック5(同最大620km)に比べて劣る。
トヨタは、航続距離よりも充電時間の短縮に注力したと説明している。急速充電の最大出力は従来の150kWから160kWに向上し、10~80%の充電時間を約23分に短縮した。また、バッテリーの温度管理を最適化することで、寒冷時でも充電性能を維持しやすくなった。
価格は550万円から、競合と比較
改良新型bZ4Xの価格は550万円からで、従来型から据え置きとなった。一方、日産アリアは539万円から、ヒョンデ・アイオニック5は479万円からと、bZ4Xはやや高めの設定だ。トヨタは、改良新型では外観デザインの一部変更や、車内の質感向上も図っている。
トヨタの広報担当者は「bZ4Xは、航続距離だけでなく、充電の利便性や走行性能のバランスを重視した。今回の改良で、より使いやすいEVになった」と述べている。
EV市場での競争激化
日本国内のEV市場では、日産やヒョンデに加え、中国のBYDも参入し競争が激化している。BYDの「ATTO 3」は航続距離485kmで440万円からと、価格競争力が高い。トヨタは、bZ4Xの改良で巻き返しを図るが、航続距離の面ではまだ課題が残る。
トヨタは2026年までに次世代EVを投入する計画で、バッテリーの大幅な改良を予定している。bZ4Xの改良新型は、そのつなぎとしての位置づけとも言える。



