トヨタ自動車は、水素を燃料とするエンジン車(水素エンジン車)の実用化に向けて、技術実証を加速する方針を明らかにした。同社は2025年までに量産化の目処を立てることを目標としており、既存のガソリンエンジン技術を活用することで、低コストでの実現を目指す。
水素エンジン車の開発背景
トヨタは、カーボンニュートラルの実現に向けて、電気自動車(EV)だけでなく、水素エンジン車や燃料電池車(FCV)など、多様なパワートレインを開発している。水素エンジン車は、水素を燃焼させることでエンジンを駆動するため、二酸化炭素(CO2)を排出しない。また、既存の内燃機関技術を応用できるため、開発コストを抑えられる利点がある。
トヨタの豊田章男社長は、「水素エンジンは、エンジン技術の継承とカーボンニュートラルを両立する重要な選択肢だ」と述べ、開発への意気込みを示している。
実用化に向けた課題と対策
水素エンジン車の実用化には、水素の供給インフラ整備や、エンジン内部での異常燃焼の抑制など、いくつかの課題がある。トヨタは、これらの課題に対して、水素ステーションの共同利用や、燃焼制御技術の高度化などで対応する方針だ。
具体的には、2023年には、水素エンジンを搭載したGRヤリスをベースにした試作車で、過酷な環境下での耐久テストを実施。その結果、エンジン性能と信頼性に一定の目処が立ったという。
今後の展開
トヨタは、2024年には水素エンジン車の限定販売を開始し、2025年以降に本格的な市場投入を計画している。また、商用車向けの水素エンジンも開発中で、トラックやバスなどへの搭載も視野に入れている。
同社は、水素エンジン車の普及により、水素社会の実現に貢献したい考えだ。水素エンジン車が、EVに次ぐカーボンニュートラルの柱となるか、注目が集まる。



