スバル矢島新工場「変種変量短生産」でBEVとガソリン車を混流生産、トヨタbZ4Xもラインに
スバル矢島新工場「変種変量短生産」でBEVとガソリン車を混流

スバルが群馬県に新設した矢島新工場は、従来の大量生産とは一線を画す「変種変量短生産」をコンセプトに、電気自動車(BEV)とガソリン車の混流生産を実現した。同工場では、トヨタのbZ4Xツーリングとスバルのトレイルシーカーなど、異なるブランドの車種が同じラインで組み立てられる。

工程順序の違いを吸収する柔軟なライン

スバルの矢島工場では、bZ4Xツーリングとスバル車で足回りの組み立て順序が異なるという課題があった。bZ4Xツーリングはサスペンションモジュールとしてショックアブソーバーとダンパーを一括搭載する設計だが、スバル車はサスペンションモジュール搭載後に個別に組み付ける方式を採用。この違いを吸収するため、ラインの基準位置を可動式にし、従来工程をトヨタの工程に柔軟に追従できるようにした。

ロジスティクス改革で輸送コスト半減

もう一つの課題は部品輸送だった。スバルの本拠地・群馬県とトヨタの愛知県では、部品サプライヤーの立地が大きく異なる。そのまま両地域から部品を調達すれば輸送コストが膨らむ。そこでスバルは「中京圏における集荷と長距離混載輸送の実現を図ることで、トラック輸送を約半分にできました」と説明する。また、工場敷地内にはバッテリー工場を設置し、コンベヤで組み立てラインにバッテリーを直接供給する体制を整えた。

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将来の技術革新にも対応可能な設計

バッテリー技術は日々進化しており、形状や搭載方法が変わる可能性がある。一部メーカーではバッテリーパックをシャシーの一部として組み込んだり、乾電池形状のセルを採用して出力調整を可能にする設計も登場している。矢島工場の組み立て方式がこうした将来の変化に対応できるかについて、スバルの渡邊常務は「矢島工場でBEVの生産ができる体制を整えましたが、ここでの生産を前提に車両設計を考えるのではなく、総合的にどの選択肢が将来の柔軟性や拡張性にフィットするかを考え、決めていきたい」と述べている。

コンセプトは「変種変量短生産」

矢島新工場の最大の特徴は、多品種を小ロットで効率的に生産する「変種変量短生産」にある。スバルは日米で5つの生産拠点を持ち、新たに大泉新工場も加わる。これらの拠点を活用し、需要変動に柔軟に対応する生産体制を構築する方針だ。

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