中国の電気自動車(EV)市場で、日本メーカーの存在感が急速に薄れている。一方、中国大手のBYD(比亜迪)は販売台数でトップ3に入るなど、勢いを増している。
日本車の苦戦が鮮明に
2024年上半期(1~6月)の中国EV市場では、日本メーカーの販売が低迷。トヨタ、ホンダ、日産の合計販売台数は前年同期比で減少し、シェアは1%未満にとどまる見通しだ。特に中国市場に特化したEVモデルの投入が遅れたことが響いている。
一方、BYDは2024年上半期に約70万台のEVを販売し、前年同期比20%増を達成。市場シェアは約25%で、首位を維持している。BYDは低価格帯から高級車まで幅広いラインアップをそろえ、中国消費者のニーズを捉えている。
中国EV市場の勢力図変化
中国EV市場では、BYDに加えて、上海汽車(SAIC)や吉利汽車(Geely)などの中国メーカーが販売を伸ばしている。一方、テスラは上海工場での生産を拡大し、販売台数で3位につけている。
日本メーカーの苦戦の背景には、中国政府によるEV普及政策や、中国メーカーの技術力向上がある。中国政府はEV購入補助金や充電インフラ整備を積極的に進めており、中国メーカーはその恩恵を最大限に活用している。
また、日本メーカーはハイブリッド車(HV)に強みを持つが、EVへのシフトが遅れたことで、中国市場での競争力を失いつつある。特に、BYDが開発したブレードバッテリーなどの独自技術が、安全性とコスト面で優位性を発揮している。
今後の展望
日本メーカーは中国市場での巻き返しを図るため、EV投入を加速している。トヨタは2024年内に中国市場向けの新型EVを投入予定で、ホンダも2025年までに複数のEVモデルを投入する計画だ。
しかし、中国メーカーの勢いは止まらず、BYDは海外市場への展開も積極的だ。同社は2024年に欧州市場での販売を本格化させており、日本車の牙城である東南アジア市場でもシェアを拡大している。
中国EV市場の変化は、日本メーカーにとって大きな試練となっている。今後の日本メーカーの戦略が注目される。



