中国の電気自動車(EV)市場で、日本車メーカーが急速にシェアを失っている。2025年には、中国最大手のBYDが市場シェア30%超を達成する見通しで、日本車メーカーのシェアは5%未満にまで低下すると予測されている。
BYDの躍進と日本車の苦戦
BYDは2024年、中国国内で約300万台のEVを販売し、前年比で40%増の成長を記録した。一方、トヨタ、ホンダ、日産の3社合計のEV販売台数は約15万台にとどまり、シェアはわずか3%だった。この差は、価格競争力と技術革新の差が主な要因とされている。
BYDの強みは、自社でバッテリーから車両まで一貫生産できる点にある。同社の「ブレードバッテリー」は、安全性とコスト効率に優れ、他社との差別化に成功している。また、BYDは2024年に「海豹(シール)」や「海豚(ドルフィン)」などの新モデルを投入し、価格帯を10万元(約200万円)以下に設定することで、大衆市場を攻略した。
日本車メーカーの課題
日本車メーカーは、中国市場でのEV戦略の遅れが顕著だ。トヨタは2024年、中国でEV専用モデル「bZ4X」を販売したが、販売台数は目標の3分の1にとどまった。ホンダと日産も、EVラインアップの拡充が進まず、既存のガソリン車からの切り替えに苦戦している。
市場調査会社のデータによると、中国のEV市場は2024年に全体の新車販売の40%を占めるまで成長した。2025年には50%を超えると予測されており、日本車メーカーにとってはさらなるシェア低下が避けられない状況だ。
今後の見通し
日本車メーカーは、中国市場でのEV投入を加速する計画を発表している。トヨタは2026年までに中国で10モデルのEVを投入する方針だが、BYDや他の中国メーカーとの競争は激化する一方だ。専門家は「日本車メーカーが中国市場で巻き返すには、価格競争力と現地生産の強化が不可欠」と指摘している。
BYDは海外市場にも積極的に進出しており、2024年には日本市場でもEV販売を開始した。価格は競合の日産リーフより安く設定され、日本市場でも存在感を高めている。日本車メーカーは、国内市場でも新たな競争に直面している。



