電気自動車(EV)への移行が加速する中、日本メーカーは重要部品の調達で深刻な課題に直面している。特に電池やモーターなどのコア部品では、中国や韓国のサプライヤーへの依存度が高まっており、供給網の脆弱性が露呈している。
部品調達の現状と課題
日本メーカーは従来、エンジンやトランスミッションなど内燃機関車の主要部品で強みを持ってきた。しかし、EVではパワートレインが根本的に変わり、電池やモーター、インバーターなど新たな部品が必要となる。これらの部品では、中国のCATLや韓国のLGエナジーソリューションなど海外メーカーが世界市場を席巻している。
日本メーカーも電池の内製化を進めているが、生産能力やコスト競争力で海外勢に後れを取っている。トヨタは2026年までに次世代電池の量産を目指すが、それまでの間は外部調達に頼らざるを得ない。日産やホンダも同様の状況で、サプライチェーンの安定確保が急務となっている。
サプライチェーン再構築の必要性
EVシフトは部品点数を減らす一方で、特定部品への依存度を高める。これにより、地政学的リスクや自然災害による供給途絶の影響が大きくなる。日本メーカーは、調達先の多様化や国内サプライヤーの育成、リサイクル技術の確立など、サプライチェーン全体の再構築を迫られている。
経済産業省は、蓄電池の国内生産基盤強化に向け、2023年度に約3300億円の支援を決定。2030年までに国内生産能力を150GWhに引き上げる目標を掲げる。しかし、海外勢の拡大ペースは速く、日本メーカーの競争力維持にはさらなる投資と技術革新が必要だ。



