国際エネルギー機関(IEA)が発表した最新の報告書によると、2024年の世界の電気自動車(EV)販売台数は前年比25%増の1700万台を超える見通しだ。この成長を牽引しているのは中国市場であり、世界全体のEV販売の約60%を占めるとみられる。
中国市場の圧倒的な存在感
IEAの「Global EV Outlook 2024」によれば、中国では2024年に約1000万台のEVが販売され、前年比で約20%増加する見込み。中国政府の補助金政策や充電インフラの拡充が需要を後押ししている。一方、欧州連合(EU)では2024年のEV販売台数が約300万台と、前年比で10%程度の伸びにとどまる見通し。ドイツやフランスなどの主要市場で補助金縮小の影響が懸念されている。
米国市場の成長と課題
米国では2024年に約200万台のEV販売が見込まれ、前年比で30%以上の成長が予想される。インフレ抑制法(IRA)による税額控除が需要を刺激しているが、充電インフラの整備遅れや高金利が課題となっている。IEAのファティ・ビロル事務局長は「EV市場は力強い成長を続けているが、政策の継続性とインフラ投資が重要だ」と述べている。
世界のEV普及率と今後の展望
報告書によると、2024年の世界の新車販売に占めるEVの割合は約20%に達する見通し。2023年の約18%から上昇する。特に中国では、新車販売の約45%がEVになると予測される。一方、日本ではEV普及が遅れており、2024年の販売台数は約10万台と、世界全体の1%未満にとどまる見込み。充電インフラの不足やハイブリッド車(HV)への選好が要因とされる。
IEAは、2030年までに世界のEV販売台数が4000万台を超える可能性があると予測しているが、その実現には充電インフラの大規模な拡充とバッテリー価格の低下が必要だと指摘する。また、中国メーカーの低価格EVが欧州市場に参入することで、競争が激化するとみられる。



