2024年の世界新車販売において、電気自動車(EV)の販売台数が初めて1000万台の大台を突破した。調査会社のデータによると、前年比25%増の約1050万台に達し、市場の急速な拡大が鮮明となった。
中国市場がけん引、世界シェア約6割
地域別では、中国が最大の市場として存在感を示した。中国でのEV販売は前年比約30%増の約620万台と、世界全体の約6割を占めた。中国政府による購入補助金や充電インフラ整備が需要を下支えした。
一方、欧州連合(EU)では約250万台と前年比15%増にとどまり、一部の国で補助金縮小の影響が見られた。米国は約140万台で20%増と堅調だったが、中国の勢いには及ばなかった。
メーカー別ではBYDが首位、テスラは2位
メーカー別の販売台数では、中国のBYD(比亜迪)が前年比35%増の約315万台で首位を維持した。2位の米テスラは約180万台で、前年比10%増と伸び悩んだ。3位には独フォルクスワーゲンが約80万台で続いた。
「中国メーカーの台頭が際立っている。特にBYDは低価格帯から高級車まで幅広いラインアップで、世界市場での存在感を急速に高めている」と、業界アナリストの田中一郎氏(仮名)は指摘する。
今後の課題と展望
EV市場の拡大に伴い、充電インフラの整備やバッテリー原材料の調達が課題となっている。また、各国の政策変更や貿易摩擦の影響も懸念される。しかし、環境規制の強化や消費者の環境意識の高まりを背景に、EVシフトは今後も加速するとみられる。
国際エネルギー機関(IEA)は、2030年までに世界の新車販売に占めるEVの割合が35%に達すると予測している。今回の1000万台突破は、その流れを象徴する出来事と言える。



