2023年の世界における電気自動車(EV)の販売台数が、前年比35%増の約1,200万台に達したことが、調査会社の集計で明らかになった。新車販売全体に占めるEVの割合は約15%となり、過去最高を記録した。
中国市場がけん引、世界シェア6割超
地域別では、中国が約800万台と世界販売の約67%を占め、最大市場としての地位を確固たるものにした。中国では政府の補助金政策や充電インフラの整備が進み、EV普及が加速している。比亜迪(BYD)や上海汽車集団などの地元メーカーが販売を牽引し、テスラも上海工場での生産を拡大している。
欧州では約300万台、米国では約120万台のEVが販売された。欧州連合(EU)が2035年までにガソリン車の新車販売を事実上禁止する方針を打ち出したことで、各メーカーがEV投入を加速。フォルクスワーゲンやステランティスなどが新型EVを相次いで投入している。
価格競争激化、補助金終了が課題
一方で、EV市場では価格競争が激化している。テスラが年初から値下げを実施したほか、中国メーカーも低価格帯のモデルを投入し、競争が一段と激しくなっている。また、一部の国では補助金の段階的縮小や終了が予定されており、需要に影響を与える可能性がある。
国際エネルギー機関(IEA)は、EVの普及が進むにつれて、バッテリー原材料の供給や充電インフラの整備が重要な課題になると指摘している。特に、リチウムやコバルトなどの価格高騰が課題となっている。
今後の見通し
専門家は、2024年もEV市場の成長が続くと予測するが、成長率は鈍化する可能性があると指摘する。中国市場の飽和や欧米での補助金縮小が影響する可能性がある。一方で、新興国市場での普及が進めば、成長を維持できるとの見方もある。



