EVシフトの陰で拡大するガソリン車市場、新興国が牽引
EVシフトの陰で拡大するガソリン車市場

電気自動車(EV)へのシフトが世界的に進む一方で、ガソリン車市場も新興国を中心に拡大を続けている。2024年の世界の自動車販売台数は前年比3%増の約9000万台に達する見込みで、そのうちガソリン車が約7割を占めると予想される。

新興国需要がけん引

インドや東南アジア諸国、アフリカなどでは、所得水準の向上に伴い自動車需要が急増している。しかし、充電インフラの整備が遅れていることや、EVの価格が依然として高いことから、ガソリン車が主流となっている。国際エネルギー機関(IEA)の報告によると、2023年の世界の新車販売に占めるEVの割合は約18%だったが、新興国では5%未満にとどまっている。

メーカーの戦略

大手自動車メーカーは、EVと並行してガソリン車の生産を継続する「マルチパスウェイ戦略」を採用している。トヨタ自動車は、ハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)を含めた多様なパワートレインを展開し、地域の需要に合わせた供給を強化。フォルクスワーゲンも、新興国向けに低価格のガソリン車を投入する計画を発表した。

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環境規制との兼ね合い

先進国では厳しい環境規制が導入されているが、新興国では規制の緩い地域が多く、ガソリン車の需要が続くとみられる。一方で、中国や欧州連合(EU)はEV普及に積極的で、ガソリン車の販売禁止を目指す動きもある。このため、メーカーは市場ごとに異なる戦略を迫られている。

業界アナリストは「ガソリン車の需要は少なくともあと10年は続く」と指摘。自動車産業の二極化が進む中、各社の経営戦略が試されている。

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