EVシフト加速で変わる自動車部品サプライチェーンの実態
EVシフトで変わる自動車部品サプライチェーン (04.07.2026)

EVシフトが部品サプライチェーンに与える影響

電気自動車(EV)への移行が加速する中、自動車部品のサプライチェーンに大きな変化が生じている。従来の内燃機関車に不可欠だったエンジン部品やトランスミッション部品の需要が減少する一方、EVに必要なバッテリー、モーター、インバーターなどの需要が急増している。この構造的な変化は、部品メーカーの事業戦略に根本的な見直しを迫っている。

従来部品の需要減少と新たな市場

日本自動車部品工業会の調査によると、2025年にはエンジン関連部品の市場規模が2020年比で約30%縮小すると予測されている。一方、EV向け部品市場は同期間で約5倍に拡大する見込みだ。この変化に対応するため、多くの部品メーカーが生産ラインの転換や技術開発を進めている。

例えば、デンソーはエンジン部品からEV向け熱管理システムへのシフトを加速。2023年度のEV関連売上高は前年比40%増の2000億円に達した。同社の担当者は「EV化は脅威ではなく、新たな成長機会」と述べている。

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バッテリーサプライチェーンの構築

EVの心臓部であるバッテリーのサプライチェーン構築が急務となっている。パナソニックエナジーは北米で新工場を稼働させ、2024年度までに生産能力を現在の2倍に引き上げる計画だ。同社は「2030年までに世界シェア20%を目指す」と表明している。

また、トヨタ自動車は2026年までに次世代バッテリーを搭載したEVを投入する方針で、サプライチェーンの再編を進めている。同社は「バッテリーの安定調達がEV戦略の鍵」と強調する。

中小部品メーカーの生き残り戦略

大手に比べ、中小部品メーカーは転換が容易ではない。ある中小部品メーカーの社長は「エンジン部品の受注が半減したが、EV向け部品の開発には多額の投資が必要」と打ち明ける。こうした企業に対して、経済産業省は補助金や技術支援を強化。2023年度の関連予算は前年度比50%増の500億円に拡大した。

業界団体は「部品メーカーの約6割がEV対応に遅れている」と警告しており、今後の淘汰が予想される。一方で、新たなプレーヤーの参入も相次いでいる。例えば、ベンチャー企業のエレクトリックパワーは、EV向け軽量モーターの開発に成功し、2024年から量産を開始する予定だ。

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