EVシフト加速、中国電池メーカーが世界市場を席巻
EVシフト加速、中国電池メーカーが世界を席巻

世界の電気自動車(EV)市場で、中国の電池メーカーが急速に存在感を高めている。調査会社SNEリサーチによると、2024年1~8月の世界のEV用電池搭載量は、前年同期比22.5%増の510.1GWhに達した。このうち、中国の寧徳時代新能源科技(CATL)と比亜迪(BYD)の2社でシェアの約半分を占める。CATLは37.1%のシェアで首位を維持し、BYDは16.4%で2位に続く。一方、日本のパナソニックはシェア4.7%で4位にとどまり、韓国のLGエナジーソリューション(14.1%)やSKオン(4.8%)にも後れを取っている。

中国勢の躍進と技術力

中国電池メーカーの強みは、コスト競争力と技術革新にある。CATLはリン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池で先行し、航続距離と安全性を両立。BYDは自社開発の「ブレードバッテリー」を搭載し、EV販売台数でも世界トップクラスに立つ。SNEリサーチのアナリストは「中国メーカーはスケールメリットと政府支援を背景に、研究開発投資を積極化している。2025年までに世界シェアの7割を超える可能性がある」と指摘する。

日本勢の苦戦と巻き返し策

パナソニックはテスラ向け供給に依存してきたが、テスラがCATLやLGからも調達を拡大した影響でシェアを落としている。同社は2024年、北米で新型電池の生産を開始し、2025年には生産能力を現状の2倍に引き上げる計画だ。また、日産自動車と共同で全固体電池の開発を加速するなど、技術面での差別化を図る。しかし、アナリストからは「日本勢の巻き返しは容易ではない。中国メーカーの価格競争力は圧倒的であり、技術面でもキャッチアップが難しい」との声が上がる。

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欧米メーカーの動向

欧米の電池メーカーも、中国勢に対抗すべく生産拡大を急ぐ。韓国勢は米国での工場建設を加速し、北米市場でのシェア拡大を狙う。欧州では、スウェーデンのノースボルトが2025年までに年産60GWhを目指すが、中国勢に比べ生産コストが高く、競争は厳しい。一方、中国メーカーは欧州でも工場建設を進めており、地元企業との競争が激化している。

今後の展望

EV市場の成長に伴い、電池需要は今後も拡大が見込まれる。国際エネルギー機関(IEA)は、2030年までに世界のEV用電池需要が2023年の約5倍に増加すると予測。中国勢がこの需要を取り込む一方で、日本や欧米のメーカーは技術革新とコスト削減で対抗する必要がある。特に、全固体電池やナトリウムイオン電池など次世代技術の開発競争が、今後の勢力図を大きく変える可能性がある。

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