EVシフト加速で変わる自動車産業の未来像
EVシフト加速で変わる自動車産業の未来像 (16.07.2026)

電気自動車(EV)への移行が世界的に加速している。従来の内燃機関車からEVへのシフトは、自動車産業のサプライチェーンや雇用構造に大きな変革をもたらしている。日産自動車の幹部は「2030年までに新車販売の50%をEVにする」と述べ、部品メーカーも対応を迫られている。

EVシフトの背景と現状

各国の環境規制強化や消費者の環境意識の高まりを背景に、EV市場は急速に拡大している。国際エネルギー機関(IEA)によると、2023年の世界のEV販売台数は前年比35%増の約1400万台に達した。日本でも、2023年のEV販売台数は約8万8000台と過去最高を記録した。

自動車メーカー各社は、EVへの投資を加速している。トヨタ自動車は2026年までにEVの年間販売台数を150万台に引き上げる計画を発表。ホンダも2040年までに新車販売のすべてをEVまたは燃料電池車にする目標を掲げている。

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サプライチェーンの変化

EVの普及は、部品メーカーのビジネスモデルを根本から変えつつある。エンジンやトランスミッションなどの主要部品が不要になる一方で、バッテリーやモーター、インバーターなどの電動化部品の需要が急増している。ある部品メーカーの幹部は「エンジン部品の受注が減少する一方、バッテリー関連の投資を拡大している」と語る。

特に、バッテリーの調達がEV生産の鍵を握る。パナソニックやGSユアサなどの国内バッテリーメーカーは、生産能力の増強を進めている。また、鉱物資源の確保も重要な課題となっており、リチウムやコバルトなどの安定供給が求められている。

雇用への影響

EVシフトは雇用にも大きな影響を及ぼす。エンジンやトランスミッションの製造に携わる従業員の再教育や配置転換が必要となる。日産自動車は、エンジン工場の一部をEV用モーターの生産ラインに転換する計画を進めている。一方で、バッテリーやソフトウェア関連の新たな雇用も生まれている。

政府も対応に乗り出している。経済産業省は、自動車産業の構造転換に向けた支援策を検討中で、2024年度補正予算には関連予算が計上される見通しだ。

今後の展望

EVシフトは不可逆的な流れとなっているが、課題も多い。充電インフラの整備やバッテリーのリサイクル、電力供給の安定化などが挙げられる。また、各国の政策や消費者の受容度によって、移行のスピードは異なる。日本の自動車産業が競争力を維持するためには、技術革新とサプライチェーンの再構築が不可欠だ。

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