世界的なEVシフトが加速している。調査会社の予測によると、2025年の世界の電気自動車(EV)販売台数は前年比35%増の2000万台を超える見通しだ。これまで最大の市場である中国が牽引役となり、欧州や米国でも補助金拡充が追い風となる。
中国市場の圧倒的な存在感
中国では政府の強力な支援策を背景に、EV販売が急拡大している。2024年の販売台数は約800万台に達し、世界シェアの約40%を占めた。2025年には1000万台を超えるとみられ、世界全体の半分近くを占める可能性がある。比亜迪(BYD)や上海汽車などの地元メーカーが市場をリードし、テスラも上海工場で生産を拡大している。
欧州・米国でも補助金拡充
欧州連合(EU)は2035年までにガソリン車の新車販売を事実上禁止する方針を掲げ、各国が補助金を拡充している。ドイツでは2024年にEV購入補助金を最大9000ユーロに引き上げた。フランスも低所得者向けに月額100ユーロのリース制度を導入。米国ではインフレ抑制法(IRA)に基づき、EV購入時の税額控除が最大7500ドルとなり、需要を喚起している。
課題:航続距離と充電インフラ
一方で、消費者の間では航続距離への不安や充電インフラの整備遅れが依然として課題だ。日本ではEV普及率が約2%と低く、充電スタンドの設置数も欧州の10分の1以下。業界関係者は「航続距離500km以上の車種増加や、急速充電器の普及が鍵」と指摘する。
メーカーの対応と今後の展望
各メーカーはEVラインアップを拡充している。トヨタは2026年までに10車種のEVを投入する計画。フォルクスワーゲンは2025年にEV販売比率を20%に引き上げる目標を掲げる。テスラは2025年に新型車「モデル2」を投入し、3万ドル以下の価格帯を狙う。調査会社は「2025年がEV普及の転換点になる」と分析し、今後の成長に期待を寄せている。



