EU、中国製EVに最大45%の関税、域内産業保護へ
EU、中国製EVに最大45%の関税

欧州連合(EU)は15日、中国製の電気自動車(EV)に対して最大45%の追加関税を課すことを正式に決定した。この措置は、EU域内の自動車産業を保護するためのもので、中国製EVが政府補助金によって不当に安価になっているとEUが判断した結果である。新たな関税は、既存の10%の関税に加えて課され、対象となる車種には最大で35%の追加関税が適用される。

EUの決定の背景と影響

EUの執行機関である欧州委員会は、中国製EVの輸入急増が域内メーカーに深刻な打撃を与えていると指摘。調査の結果、中国の補助金がEUの競争ルールに違反しているとの結論に達した。今回の追加関税は、中国の大手メーカーであるBYDや上海汽車集団などの製品に適用され、EU市場での価格上昇を招く可能性がある。

EUのフォンデアライエン委員長は声明で「我々は公平な競争を守るために行動する。不当な補助金に対抗し、EUの雇用と産業を保護する必要がある」と述べた。一方、中国商務省は即座に反発し、「これは保護主義的な措置であり、WTOのルールに違反する。中国は必要な対抗措置を取る権利を留保する」と警告した。

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中国の反応と今後の展開

中国はEUの決定を強く非難し、世界貿易機関(WTO)に提訴する可能性を示唆している。中国外務省の報道官は記者会見で「EUの措置は自由貿易の原則に反し、中EUの経済関係を損なうものだ。中国は自国の正当な権利を守るため、あらゆる手段を検討する」と語った。

専門家は、この関税引き上げが中国製EVのEU市場での競争力を低下させる一方、中国メーカーは東南アジアや中東などの他市場への輸出を強化すると予測している。また、EU域内の自動車メーカーは、この保護措置によって競争圧力が緩和される一方で、技術革新の遅れを懸念する声も上がっている。

EU内の意見の相違

EU加盟国間では、この関税措置をめぐって意見が分かれている。ドイツやスウェーデンなど自動車輸出大国は、中国からの報復関税を恐れて慎重な姿勢を示したが、フランスやイタリアなどは域内産業保護を重視して賛成した。最終的には賛成多数で可決されたが、EU内の結束にひびが入る可能性も指摘されている。

EUのこの決定は、世界のEV市場に大きな影響を与えるとみられる。中国は世界最大のEV生産国であり、EUは中国に次ぐ市場である。関税引き上げにより、両者の貿易摩擦が激化し、国際的なサプライチェーンにも波及する恐れがある。

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