中国BYDが軽EV「ラッコ」投入、日本勢の対抗策は
中国BYDが軽EV「ラッコ」投入、日本勢の対抗策は

世界最大の電気自動車(EV)メーカーである中国のBYDが、軽自動車のEV「ラッコ」を日本市場に投入した。商品力の高さに、日本勢の危機感は強い。

軽自動車市場への参入

車体サイズなどに応じて税金が軽減されている軽自動車は、日本独自の規格である。海外勢が参入する際には、この規格の特殊性が高いハードルとなってきた。その市場に日本専用車を開発して乗り込んできたのがBYDだ。国内メーカーの牙城であるだけに、大きな注目を集めている。

BYDは世界で年間220万台を超えるEVを販売し、圧倒的な競争力を誇る。ラッコでも開発力の高さがうかがえる。航続距離は最大320キロ・メートルと長く、日本で国の補助金を使えば199万円から購入できるという。高い車体剛性や電動スライドドア、多彩な収納スペースなど徹底した作り込みも目立つ。

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日本勢の課題と市場環境

日本メーカーには、「戦々恐々だ」との声もあるという。日本勢としては、EVの戦略を改めて練り直し、商品構成などを考えていかなければなるまい。

国内の新車販売台数は約460万台に上るが、軽乗用車はそのうち3割を占める。特に公共交通網が発達していない地方では、欠かせない足となっている。今のところ、軽乗用車全体の販売台数に占めるEVの割合は2%に満たない。

ただ、充電設備を設置するのが難しいマンションと比べ、地方は一戸建ての比率が高く、もともとEVが普及しやすい素地はあるとされている。価格や航続距離といった点で魅力が高まれば、普及が加速する潜在力を秘めている。

今後の展開

EVを巡る競争環境はめまぐるしく変わっている。脱炭素などの観点から中長期的にEVへの移行が進むとの見方は根強いが、充電の不便さや割高な価格などの課題を十分に克服できていない。普及は足踏みとなり、独フォルクスワーゲンやホンダなどは昨年度決算で巨額損失を計上した。

だが、今年に入り、中東危機でガソリン価格が上昇する中で、EVの見直しが進み、欧州などではEVの販売が急回復している。日本勢では日産自動車やホンダなどに続き、スズキも初めての軽EVを今秋にも発売する。軽EVをてこに、日本のEV市場を活性化させていくことが大切だ。

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