EV販売の減速が中国で続く、BYDは値下げで攻勢
EV販売減速で中国市場、BYDは値下げ攻勢

中国の電気自動車(EV)市場で販売の減速が続いている。2025年2月のEV販売台数は前年同月比で約10%減少し、市場全体の成長鈍化が顕著となった。この状況を受け、中国最大手のEVメーカーであるBYD(比亜迪)は値下げ攻勢を強めている。

BYDの値下げ戦略

BYDは2025年2月、主力モデル「秦(Qin)」シリーズの一部車種を最大で約15%値下げした。この値下げは、競合他社との競争激化と需要減退に対応するためのものだ。BYDの広報担当者は「市場シェアを維持し、より多くの消費者にEVを普及させるため、価格を引き下げた」とコメントしている。

市場全体の動向

中国全体のEV販売は2024年に前年比で約20%増加したが、2025年に入り成長が鈍化。特に、2025年1月から2月の累計販売台数は前年同期比で約5%減となった。この減速の背景には、政府の補助金縮小や消費者の購買意欲低下が挙げられる。

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業界アナリストの陳氏は「中国のEV市場は成熟期に入りつつある。今後は価格競争がさらに激化し、中小メーカーは淘汰される可能性が高い」と指摘する。

競合他社の対応

BYDの値下げに対し、中国の新興EVメーカーであるNIO(蔚来汽車)やXPeng(小鵬汽車)も追随する動きを見せている。NIOは2025年3月、一部モデルで最大10%の値下げを実施。XPengも同様に、販売促進キャンペーンを強化している。

一方、テスラは中国市場での販売台数が2025年2月に前年同月比で約15%減少。同社は値下げではなく、自動運転機能の無料トライアルなど、ソフトウェア面での差別化を図っている。

今後の見通し

中国EV市場の減速は、2025年後半まで続くとの見方が強い。国際エネルギー機関(IEA)の予測によると、2025年の中国のEV販売台数は前年比で約10%増にとどまる見込み。これは2024年の20%増から大きく鈍化する。

BYDは値下げだけでなく、新モデルの投入や海外市場への拡大も進めている。同社は2025年中に欧州市場で3つの新モデルを発売する計画だ。BYDの王伝福(Wang Chuanfu)会長は「短期的な販売減速はあるが、長期的にはEV市場は成長し続ける」と述べている。

中国EV市場の減速は、世界の自動車業界にも影響を与える可能性がある。中国は世界最大のEV市場であり、その動向は他国のEV戦略にも波及する。

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