BYDが世界販売台数でVWを追い抜く
中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)が2025年第1四半期に世界販売台数でフォルクスワーゲン(VW)を上回り、トヨタ自動車、現代自動車に次ぐ世界第3位の自動車メーカーに浮上した。これは、EVシフトが加速する中でBYDの競争力が際立っていることを示している。
BYDの第1四半期の世界販売台数は約124万8000台で、前年同期比で約13%増加した。一方、VWの販売台数は約120万台で、前年同期比で約10%減少した。これにより、BYDはVWを約4万8000台上回り、世界販売ランキングで初めてトップ3入りを果たした。
EVシフトが追い風に
BYDの躍進の背景には、世界的なEVシフトの加速がある。特に中国市場では、政府のEV普及政策や消費者の環境意識の高まりを背景に、EVの販売が急拡大している。BYDは中国国内で強固な販売網を構築しており、低価格帯から高級車まで幅広いラインアップをそろえることで、需要を取り込んでいる。
また、BYDはバッテリーや半導体などの主要部品を内製化しており、コスト競争力で優位に立つ。同社の「ブレードバッテリー」は安全性とエネルギー密度の高さで評価され、他社への供給も行っている。
トヨタと現代の牙城は揺るがず
とはいえ、世界販売台数でトヨタ(約240万台)と現代(約180万台)には依然として大きな差がある。トヨタはハイブリッド車(HV)や燃料電池車(FCV)を含む多角的な電動化戦略を展開しており、BYDの追撃をかわす構えだ。現代もEVラインアップを拡充し、欧米市場でのシェア拡大を狙う。
BYDは今後、欧州や東南アジアなど海外市場での販売拡大を加速させる方針だ。同社はハンガリーに工場を建設中で、2026年からの稼働を予定している。また、日本市場にも参入し、2025年までに販売店を100店舗に拡大する計画だ。
専門家の見方
自動車業界アナリストの佐藤氏は、「BYDの急成長は、EVシフトの流れを象徴している。ただし、欧米では関税や規制の壁があり、持続的な成長には課題も多い」と指摘する。BYDが世界トップ3の座を維持できるかどうかは、海外市場での戦略次第と言える。



