EVシフト加速、中国・BYDが世界販売でテスラを逆転
EVシフト加速、中国BYDが世界販売でテスラ逆転

電気自動車(EV)市場で中国のBYDが存在感を強めている。2024年第1四半期(1~3月)の世界販売台数で、BYDは米テスラを上回り、世界首位に立った。BYDの販売台数は前年同期比13%増の30万台超に達し、一方のテスラは約38万6000台と微減だった。

BYDの躍進と背景

BYDの躍進の背景には、低価格帯のEVモデル「海豚(ドルフィン)」や「秦(チン)」シリーズの好調がある。同社は中国国内市場に加え、東南アジアや欧州への輸出も拡大している。特にタイやインドネシアでは現地生産を開始し、価格競争力を高めている。

また、BYDは電池や半導体などの主要部品を内製化しており、コスト競争力に優れる。同社の王伝福(ワン・チュアンフー)会長は「EVの普及には価格が鍵を握る」と述べ、量産効果でさらにコストを下げる方針だ。

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テスラの苦戦と今後の戦略

一方、テスラは2024年第1四半期に約38万6000台を販売したが、前年同期比で減少した。需要減退や競争激化が要因とみられる。同社は値下げ戦略を継続しているが、利益率の低下を招いている。

テスラのイーロン・マスクCEOは「第2四半期以降、新モデル投入で巻き返す」と述べ、自動運転タクシー「ロボタクシー」の発表を8月に予定している。また、低価格モデルの生産開始も2025年に前倒しする計画だ。

世界EV市場の展望

国際エネルギー機関(IEA)によると、2024年の世界EV販売台数は前年比20%増の約1700万台が見込まれる。中国市場が牽引役で、BYDや比亜迪(BYD)だけでなく、小鵬汽車(Xpeng)や理想汽車(Li Auto)などの新興勢力争いも激化している。

欧州では環境規制強化がEVシフトを後押しする一方、米国では充電インフラ不足や政策不透明感が課題だ。日本勢ではトヨタやホンダがハイブリッド車(HV)に注力しており、EV市場での存在感は薄い。

BYDの躍進は、EV市場の勢力図を大きく塗り替える可能性がある。同社は2024年に世界販売目標を400万台に設定しており、達成すれば世界のEV市場で3台に1台がBYDとなる計算だ。

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