中国EV市場でBYDがトップ独走、テスラ猛追も販売格差拡大
中国EV市場BYD独走、テスラ猛追も格差拡大

2025年第1四半期(1-3月)の中国電気自動車(EV)市場で、比亜迪(BYD)が販売台数でトップを独走している。業界団体の中国乗用車市場信息聯席会(CPCA)が発表したデータによると、BYDの販売台数は前年同期比45%増の約75万台に達し、市場シェアは30%を超えた。一方、米テスラは同25%増の約18万台で2位を維持したものの、シェアは約8%にとどまり、BYDとの差は前年同期の約10ポイントから15ポイント以上に拡大した。

BYDの販売好調の要因

BYDの販売急増の背景には、低価格帯から高級車まで幅広いラインアップと、独自のリン酸鉄リチウムイオン電池「ブレードバッテリー」の搭載によるコスト競争力がある。同社は2024年に発表した「Seagull」などのエントリーモデルが若年層を中心に人気を集め、また高級ブランド「Yangwang」の投入で高所得層の取り込みにも成功している。CPCAの崔東樹(Cui Dongshu)秘書長は「BYDは垂直統合型の生産体制で他社を圧倒しており、2025年通年でも首位を維持する可能性が高い」と指摘する。

テスラの苦戦と中国メーカーの台頭

テスラは上海工場の生産能力拡大や値下げ戦略で販売を伸ばしたが、中国市場での競争激化に直面している。特に、ライバルの小鵬汽車(Xpeng)や理想汽車(Li Auto)などの新興メーカーが自動運転機能や車内エンターテインメントで差別化を図り、テスラの技術優位性は薄れつつある。また、中国政府がEV購入補助金を2024年末で終了した影響で、価格感応度の高い消費者がより安価な国産ブランドに流れたとの見方もある。

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市場全体の成長と今後の見通し

中国EV市場全体では、2025年第1四半期の販売台数が前年同期比35%増の約240万台となり、新車販売に占めるEV比率は過去最高の35%に達した。CPCAは2025年通年のEV販売台数を前年比30%増の約1000万台と予測する。ただし、米国による対中関税引き上げや欧州連合(EU)のEV追加関税措置など、輸出環境の悪化が中国メーカーの海外展開に影を落とす可能性もある。

競争激化による業界再編の兆し

市場拡大の一方で、競争の激化により利益率の低い中小メーカーの淘汰が進んでいる。2024年には複数のスタートアップが経営破綻し、業界再編の兆しが見える。BYDのような大手は規模の経済を活かして優位に立つが、テスラや日欧メーカーは中国市場での生き残り戦略の見直しを迫られている。専門家は「今後2〜3年で中国EV市場は寡占化が進み、上位5社でシェアの7割を占めるようになるだろう」と予測する。

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